「あおもり歴史トリビア」第543号(令和5年2月24日配信)
2023/02/24 (Fri) 13:00
「あおもり歴史トリビア」第543号(令和5年2月24日配信)
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〈青森市メールマガジン〉
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こんにちは。文化遺産課の児玉です。青森県内には、本市の小牧野遺跡をはじめ数多くの環状列石や類似する遺構が発見されています。今回は、縄文時代後期前半(約4,000年前)に作られた環状列石を中心に紹介したいと思います。
小牧野遺跡では、あらかじめ斜面の切土と盛土により平坦面を作り出したのちに、環状列石を構築しています。環状列石は、中央帯・内帯・外帯の三重の輪のほか、一部四重となる列石や環状配石などから構成され、直径が国内最大級の55mにも及び、石垣状に組まれた「小牧野式」と呼ばれる配列が特徴的です。環状列石の東隣には100基をこえる土坑墓が分布し、また、環状列石の外帯と内帯間や組石下部からは、4基の土器棺墓が見つかっており、当時の葬制を考えるうえでも重要な遺跡です。小牧野遺跡から出土した遺物は、「縄文の学び舎・小牧野館」に展示されています。
青森市稲山(1)遺跡は、3基の配石墓を中心に、多量の石を円形に配置した直径32mの環状列石です。環状列石の外周には、500基をこえるフラスコ状土坑が環状に配置され、さらに外側には数か所の捨て場が形成されています。こちらの出土遺物も「縄文の学び舎・小牧野館」に展示されています。
平川市太師森遺跡は、直径約40~45mの楕円形あるいはC字状を呈し、日時計状組石をはじめとする50基以上もの組石や弧状の列石などから構成される環状列石で、組石下部には墓坑を有するものもあり、また、環状列石のほぼ中央から土器棺墓2基、列石東隣から石棺墓群・半円状の組石遺構・土坑墓などが発見されています。出土遺物は、「平川市郷土資料館」に展示されています。
また、円形広場の外周上に弧状の列石を配置するものも、環状列石と同様の要素をもった遺構です。六ケ所村大石平(1)遺跡では、直径25m前後の円形広場の中心に直径5mの配石と外縁部に長さ15mの弧状の列石が配置されており、列石の外側には土坑群や柱穴群が環状に巡り、さらに外側の複数の竪穴住居跡が分布しています。同じく六ケ所村上尾駮(2)遺跡では、直径20m前後の円形広場の周囲に礫群や配石墓が配置され、列石の周囲に土坑群が環状に分布し、さらに西側斜面に竪穴住居跡群が存在しています。出土遺物は、いずれも六ヶ所村立郷土館に展示されています。
《問合せ》
青森市民図書館 歴史資料室
TEL:017-732-5271
電子メール: rekishi-shiryo@city.aomori.aomori.jp
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-編集・発行---------
企画部広報広聴課
青森市中央1-22-5
TEL:017-734-5106
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小牧野遺跡では、あらかじめ斜面の切土と盛土により平坦面を作り出したのちに、環状列石を構築しています。環状列石は、中央帯・内帯・外帯の三重の輪のほか、一部四重となる列石や環状配石などから構成され、直径が国内最大級の55mにも及び、石垣状に組まれた「小牧野式」と呼ばれる配列が特徴的です。環状列石の東隣には100基をこえる土坑墓が分布し、また、環状列石の外帯と内帯間や組石下部からは、4基の土器棺墓が見つかっており、当時の葬制を考えるうえでも重要な遺跡です。小牧野遺跡から出土した遺物は、「縄文の学び舎・小牧野館」に展示されています。
青森市稲山(1)遺跡は、3基の配石墓を中心に、多量の石を円形に配置した直径32mの環状列石です。環状列石の外周には、500基をこえるフラスコ状土坑が環状に配置され、さらに外側には数か所の捨て場が形成されています。こちらの出土遺物も「縄文の学び舎・小牧野館」に展示されています。
平川市太師森遺跡は、直径約40~45mの楕円形あるいはC字状を呈し、日時計状組石をはじめとする50基以上もの組石や弧状の列石などから構成される環状列石で、組石下部には墓坑を有するものもあり、また、環状列石のほぼ中央から土器棺墓2基、列石東隣から石棺墓群・半円状の組石遺構・土坑墓などが発見されています。出土遺物は、「平川市郷土資料館」に展示されています。
また、円形広場の外周上に弧状の列石を配置するものも、環状列石と同様の要素をもった遺構です。六ケ所村大石平(1)遺跡では、直径25m前後の円形広場の中心に直径5mの配石と外縁部に長さ15mの弧状の列石が配置されており、列石の外側には土坑群や柱穴群が環状に巡り、さらに外側の複数の竪穴住居跡が分布しています。同じく六ケ所村上尾駮(2)遺跡では、直径20m前後の円形広場の周囲に礫群や配石墓が配置され、列石の周囲に土坑群が環状に分布し、さらに西側斜面に竪穴住居跡群が存在しています。出土遺物は、いずれも六ヶ所村立郷土館に展示されています。
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