「あおもり歴史トリビア」第703号(令和8年5月22日配信)
2026/05/22 (Fri) 12:00
「あおもり歴史トリビア」第703号(令和8年5月22日配信)
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〈青森市メールマガジン〉
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こんにちは。歴史資料室の村上です。
大正15年(1926)4月、津軽海峡に電話用海底ケーブルが敷設され、青森・函館間の電話が開通しました。今年は本州・北海道間の電話が開通して100年という節目の年です。
そこで、今回は海底ケーブルの敷設から電話開通までのようすをご紹介します。
本州と北海道を結ぶ電話用海底ケーブルは青森県の石崎(現外ヶ浜町)から北海道の当別(現北斗市)までの約65キロメートルの間に敷設されました。作業を担ったのは逓信省の海底ケーブル敷設船・南洋丸です。
当初は大正15年4月8日までに竣工する予定でしたが、海上の風が激しく、作業に着手することができませんでした(『東奥日報』大正15年4月3日付朝刊、4月8日付朝刊)。その後も風が弱まる見込みはなく、4月13日に作業を敢行しました。南洋丸は午前4時に青森港を出発し、午前10時からケーブルの沈下作業を開始しましたが、風は次第に激しくなり、波が甲板を洗い、技術者たちはずぶ濡れになったといいます。それでも作業は午後4時までに完了し、通話試験を経て、4月24日から青森・函館間の電話を開通することが発表されました(『東奥日報』4月17日付16日夕刊、4月23日付朝刊)。
4月24日付『東奥日報』朝刊には、電話に関する業務を行っていた青森郵便局の十川弦之助局長の談話が掲載されています。十川は青森と函館は商業上・行政上などの関係が緊密なので、市民の受ける利益が大きいだろうと語りました。また、敷設された海底ケーブルは近い将来、東京・札幌間の電話にも使用されるものであることから、本州と北海道との電話通信に「一新紀元を画したるもの」だと評価しています。
こうして開通した青森・函館間電話の初日の通話数は290件、2日目の通話数は249件で、青森からも函館からも多くの利用がありました(『東奥日報』4月27日付朝刊)。
さらに、5月1日からは青森・札幌間と青森・小樽間の通話も可能になりました。しかし、利用者は少なく、初日の通話数は青森・小樽間が20件、青森・札幌間が12件でした。2日目は青森・小樽間の13件のみで、青森・札幌間の通話は1件もなかったそうです。『東奥日報』はその理由について、料金の関係もあるが、青森・函館間ほど商取引上の関係が密接ではないためと推測しています(『東奥日報』5月6日付5日夕刊)。なお、東京・札幌間の電話はこの年の9月6日に開通しました(『東奥日報』9月6日付朝刊)。
※今回の内容は北海道電気通信局編『北海道の電信電話史』(電気通信共済会北海道支部1964年)、日本電信電話公社東北電気通信局編『東北の電信電話史』(電気通信共済会東北支部 1967年)などを参考にしています。なお、海底ケーブルについては「あおもり歴史トリビア」第130号もあわせてご覧ください。
青森市民図書館 歴史資料室
青森市新町一丁目3番7号
TEL:017-732-5271
電子メール: rekishi-shiryo@city.aomori.aomori.jp
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そこで、今回は海底ケーブルの敷設から電話開通までのようすをご紹介します。
本州と北海道を結ぶ電話用海底ケーブルは青森県の石崎(現外ヶ浜町)から北海道の当別(現北斗市)までの約65キロメートルの間に敷設されました。作業を担ったのは逓信省の海底ケーブル敷設船・南洋丸です。
当初は大正15年4月8日までに竣工する予定でしたが、海上の風が激しく、作業に着手することができませんでした(『東奥日報』大正15年4月3日付朝刊、4月8日付朝刊)。その後も風が弱まる見込みはなく、4月13日に作業を敢行しました。南洋丸は午前4時に青森港を出発し、午前10時からケーブルの沈下作業を開始しましたが、風は次第に激しくなり、波が甲板を洗い、技術者たちはずぶ濡れになったといいます。それでも作業は午後4時までに完了し、通話試験を経て、4月24日から青森・函館間の電話を開通することが発表されました(『東奥日報』4月17日付16日夕刊、4月23日付朝刊)。
4月24日付『東奥日報』朝刊には、電話に関する業務を行っていた青森郵便局の十川弦之助局長の談話が掲載されています。十川は青森と函館は商業上・行政上などの関係が緊密なので、市民の受ける利益が大きいだろうと語りました。また、敷設された海底ケーブルは近い将来、東京・札幌間の電話にも使用されるものであることから、本州と北海道との電話通信に「一新紀元を画したるもの」だと評価しています。
こうして開通した青森・函館間電話の初日の通話数は290件、2日目の通話数は249件で、青森からも函館からも多くの利用がありました(『東奥日報』4月27日付朝刊)。
さらに、5月1日からは青森・札幌間と青森・小樽間の通話も可能になりました。しかし、利用者は少なく、初日の通話数は青森・小樽間が20件、青森・札幌間が12件でした。2日目は青森・小樽間の13件のみで、青森・札幌間の通話は1件もなかったそうです。『東奥日報』はその理由について、料金の関係もあるが、青森・函館間ほど商取引上の関係が密接ではないためと推測しています(『東奥日報』5月6日付5日夕刊)。なお、東京・札幌間の電話はこの年の9月6日に開通しました(『東奥日報』9月6日付朝刊)。
※今回の内容は北海道電気通信局編『北海道の電信電話史』(電気通信共済会北海道支部1964年)、日本電信電話公社東北電気通信局編『東北の電信電話史』(電気通信共済会東北支部 1967年)などを参考にしています。なお、海底ケーブルについては「あおもり歴史トリビア」第130号もあわせてご覧ください。
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