「あおもり歴史トリビア」第662号(令和7年7月25日配信)
2025/07/25 (Fri) 12:00
「あおもり歴史トリビア」第662号(令和7年7月25日配信)
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〈青森市メールマガジン〉
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こんにちは。文化遺産課の児玉です。
先日、三内丸山遺跡センターで開催中の特別展「縄文時代のおわり-クマとイネと土偶-」を見てきました。
会場では、縄文時代の終末期にあたる縄文晩期の亀ヶ岡式土器や、その最終段階に位置付けられる大洞A'式土器などが展示されていました。前段階の大洞A式土器では、漢字の「工」の字に似た文様(いわゆる工字文)が基本となりますが、A'式ではそれを一部に残しつつ、三角形を基調とした「変形工字文」へと変化していきます。
青森県では、この特徴的な文様が弥生時代にも引き継がれており、たとえば砂沢式土器には、亀ヶ岡式土器の文様が色濃く残されています。土器の形や文様だけでなく、クマの造形といった精神文化の要素もまた、縄文の心や感性がそのまま弥生時代へと受け継がれていたことを示しており、とても印象的でした。
また、展示では稲作文化の伝播や、北海道南部・西日本との文化的な交流についても紹介されており、当時の青森県が外部と積極的に関わり、情報や技術を取り入れていた地域だったのだと実感しました。弥生時代中期には、田舎館村の浅瀬石川流域に水田が広がり、土器は甕や壺を主体とした「田舎館式土器」へと変化していきました。
「縄文時代の終わり」とは、ある文化の終焉ではなく、新たな時代のはじまりでもあります。その節目を生きた人々の息づかいが、展示の随所から静かに伝わってきました。縄文と弥生をつなぐこの時代に興味をお持ちの方には、ぜひ一度足を運んで見ていただきたい展示です。
さらに、縄文にふれる機会として、もう一つご案内があります。
令和7年7月27日(日)、縄文の学び舎・小牧野館にて『世界遺産登録4周年記念 こまきの縄文まつり』が開催されます!当日は、クラフト作家による縄文や自然をテーマにした体験ワークショップをはじめ、青森南高校の生徒による絵本の読み聞かせや体験コーナー、子ども向けのギター体験など、多彩なプログラムをご用意しています。
子どもから大人まで、どなたでも楽しめるイベントです。夏のひととき、ぜひご家族そろって小牧野館へお越しください!
(文化遺産課 児玉)
《問合せ》
青森市民図書館 歴史資料室
青森市新町一丁目3番7号
TEL:017-732-5271
電子メール: rekishi-shiryo@city.aomori.aomori.jp
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先日、三内丸山遺跡センターで開催中の特別展「縄文時代のおわり-クマとイネと土偶-」を見てきました。
会場では、縄文時代の終末期にあたる縄文晩期の亀ヶ岡式土器や、その最終段階に位置付けられる大洞A'式土器などが展示されていました。前段階の大洞A式土器では、漢字の「工」の字に似た文様(いわゆる工字文)が基本となりますが、A'式ではそれを一部に残しつつ、三角形を基調とした「変形工字文」へと変化していきます。
青森県では、この特徴的な文様が弥生時代にも引き継がれており、たとえば砂沢式土器には、亀ヶ岡式土器の文様が色濃く残されています。土器の形や文様だけでなく、クマの造形といった精神文化の要素もまた、縄文の心や感性がそのまま弥生時代へと受け継がれていたことを示しており、とても印象的でした。
また、展示では稲作文化の伝播や、北海道南部・西日本との文化的な交流についても紹介されており、当時の青森県が外部と積極的に関わり、情報や技術を取り入れていた地域だったのだと実感しました。弥生時代中期には、田舎館村の浅瀬石川流域に水田が広がり、土器は甕や壺を主体とした「田舎館式土器」へと変化していきました。
「縄文時代の終わり」とは、ある文化の終焉ではなく、新たな時代のはじまりでもあります。その節目を生きた人々の息づかいが、展示の随所から静かに伝わってきました。縄文と弥生をつなぐこの時代に興味をお持ちの方には、ぜひ一度足を運んで見ていただきたい展示です。
さらに、縄文にふれる機会として、もう一つご案内があります。
令和7年7月27日(日)、縄文の学び舎・小牧野館にて『世界遺産登録4周年記念 こまきの縄文まつり』が開催されます!当日は、クラフト作家による縄文や自然をテーマにした体験ワークショップをはじめ、青森南高校の生徒による絵本の読み聞かせや体験コーナー、子ども向けのギター体験など、多彩なプログラムをご用意しています。
子どもから大人まで、どなたでも楽しめるイベントです。夏のひととき、ぜひご家族そろって小牧野館へお越しください!
(文化遺産課 児玉)
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