国際交流ＬＥＶＥＬアップる（令和7年11月5日配信）

■□■□■□■□■□■
〈青森市メールマガジン〉
■□■□■□■□■□■

こんにちは、台湾国際交流員のチン　ケイです。
10月6日は台湾の中秋節です。
本来なら、旅行、帰省、バーベキューをしながら月見をする楽しい祝日ですが、
今年の三連休、数万の台湾人は、花蓮の馬太鞍（ファタアン）にいます。

馬太鞍は、阿美（アミ）族を中心とする先住民の村です。
今年7月の台風で山地に「せき止め湖」が形成されていたことが確認されていましたが、
9月23日に台湾を襲った台風18号による大雨の影響で湖の水があふれ出し、
下流地域に大規模な洪水被害をもたらしました。
特に馬太鞍周辺では、住宅や農地が冠水し、大量の土砂が流れ込みました。
住民は避難を余儀なくされ、一部の方は避難が間に合わず命を落としました。
現在も行方不明者の捜索や、堆積した泥の除去作業が続けられています。
そして乾燥してしまうと泥が固まり、除去作業がさらに困難になるため、
時間と争う作業です。
9月末から10月の連休には台湾全国各地から多くのボランティアが集まり、
スコップや長靴を持参し、住宅や道路の清掃に取り組みました。

悲しい災害ではありますが、各地から寄付金をいただいたほか、
台湾在住の外国人や、旅行中の外国人観光客もボランティアとして参加し、
助け合いの輪が広がりました。
また、炎天下で給水や塩飴を配る人もいました。
そして、あるボランティアは弁当を渡され、油断した間を狙われ、
置いたシャベルや小型の油圧ショベル（台湾では「小山猫」という）が
他のボランティアに使われてしまうという「泥かき競争」など心温まるエピソードもありました。
さらに、1日の作業を終え、車や電車で帰る前に、車と長靴を洗うボランティアや、
マッサージの師匠も駅周辺で無料のサービスを提供しました。

花蓮は台湾の東部にあり、海、山など自然が豊かな場所です。
毎回、出身国が災害や危機に見舞われるたびに、
海外にいる私はいつも無力さを感じます。
それでも、微力ながらここでこのニュースを日本の皆さんと共有し、
少しでも自国の現状を伝えることで、何かの形で貢献できればと思います。
被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
それではまた、12月に会いましょう！拜拜（バイバイ）


ご感想・ご質問などありましたら、
kouryuu-suishin@city.aomori.aomori.jpにメールを送ってください。
《問合せ》
経済部交流推進課
青森市新町1-3-7
TEL:017-734-5235

青森市メールマガジンをご利用いただき、ありがとうございます。
登録の変更や利用停止の手続は、次の画面からどうぞ。
○青森市ホームページ
http://www.city.aomori.aomori.jp/mailmagazine-riyou.html