「あおもり歴史トリビア」第682号（令和7年12月12日配信）
2025/12/12 (Fri) 12:00
「あおもり歴史トリビア」第682号（令和7年12月12日配信）
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〈青森市メールマガジン〉
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こんにちは。歴史資料室の竹内です。今回は昭和30年（1955）12月に青森市新町に建てられた青森県自治会館をご紹介します。
青森県自治会館は青森駅前通り、現在のパサージュ広場の位置に、青森県町村会など複数の行政機関が入居する、当時青森市ではまだ少なかった近代式鉄筋コンクリート造4階建ての建物として華々しく誕生しました。それまで同地にあった、青森県町村会館が職員の増加、関係組合の新設などで手狭となったことから新築されることとなり、この建物を設計したのは東北学院大学大学院棟などを手がけた山下寿郎設計事務所仙台支社（現・株式会社山下設計東北支社）、施工は株式会社竹中工務店東北支店でした。昭和30年4月、新築工事は着工され、同年12月に無事竣工しました。
昭和30年12月17日、完成した青森県自治会館の4階大ホールを会場に、横山武夫青森県副知事、大島勇太郎青森県議会議長をはじめとする来賓、歴代町村会長、歴代町村長など関係者300名が出席する盛大な落成式が行われ、式典終了後行われた懇親会では、新設された１階食堂「昭和」の料理が振る舞われました。同年12月18日付『東奥日報』夕刊には「モダンな自治会館 きのう落成式も挙行」の見出しで近代的な建物が駅前に誕生したことを伝える記事が掲載されています。
青森県自治会館には行政機関だけでなく、誰でも利用できる食堂と喫茶室が入居していました。洋食メニューの提供や、テレビが設置された食事ができる小部屋は当時どちらも珍しく、多くの市民に慕われていました。また、この頃自治会館周辺には高い建物はなく、屋上からは青森駅前の街並みを見渡すことができました。その眺望の良さをいかして、夏に屋上で開設されたビアガーデンも評判を呼びました。
昭和59年（1984）、青森県町村会は青森県共同ビル（新町2丁目）に移転し、外観から中身まで、目新しさで評判を呼んだ青森県自治会館はのちに撤去され、平成12年、跡地にはパサージュ広場が誕生しました。
本日12月12日から「みなとまち・あおもり誕生400年記念 令和7年度 あおもり冬のワンダーランド」が、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸、ねぶたの家ワ・ラッセなど冬のウォーターフロント周辺を会場に開催されます。パサージュ広場では連携イベントとして、広場を象徴するシンボルツリーに装飾を施したイルミネーションが点灯され、クリスマスムードを盛り上げます。
※今回は『新青森市史 通史編第四巻 現代』（青森市 2014年）、『青森町村自治縮印刷 上・下巻』（青森県町村会 1984年）、『八十年の歩み』（青森県町村会 2004年）、宮城県公式Webサイトを参考にさせていただきました。
【お詫びと訂正】
12月5日配信の「あおもり歴史トリビア」第681号でご紹介した郡場寛の解説板は現在は設置されておりません。ここにお詫びして訂正いたします。
《問合せ》
青森市民図書館 歴史資料室
青森市新町一丁目３番７号
TEL:017-732-5271
電子メール: rekishi-shiryo@city.aomori.aomori.jp
青森市メールマガジンをご利用いただき、ありがとうございます。
登録の変更や利用停止の手続は、次の画面からどうぞ。
○青森市ホームページ
http://www.city.aomori.aomori.jp/mailmagazine-riyou.html
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こんにちは。歴史資料室の竹内です。今回は昭和30年（1955）12月に青森市新町に建てられた青森県自治会館をご紹介します。
青森県自治会館は青森駅前通り、現在のパサージュ広場の位置に、青森県町村会など複数の行政機関が入居する、当時青森市ではまだ少なかった近代式鉄筋コンクリート造4階建ての建物として華々しく誕生しました。それまで同地にあった、青森県町村会館が職員の増加、関係組合の新設などで手狭となったことから新築されることとなり、この建物を設計したのは東北学院大学大学院棟などを手がけた山下寿郎設計事務所仙台支社（現・株式会社山下設計東北支社）、施工は株式会社竹中工務店東北支店でした。昭和30年4月、新築工事は着工され、同年12月に無事竣工しました。
昭和30年12月17日、完成した青森県自治会館の4階大ホールを会場に、横山武夫青森県副知事、大島勇太郎青森県議会議長をはじめとする来賓、歴代町村会長、歴代町村長など関係者300名が出席する盛大な落成式が行われ、式典終了後行われた懇親会では、新設された１階食堂「昭和」の料理が振る舞われました。同年12月18日付『東奥日報』夕刊には「モダンな自治会館 きのう落成式も挙行」の見出しで近代的な建物が駅前に誕生したことを伝える記事が掲載されています。
青森県自治会館には行政機関だけでなく、誰でも利用できる食堂と喫茶室が入居していました。洋食メニューの提供や、テレビが設置された食事ができる小部屋は当時どちらも珍しく、多くの市民に慕われていました。また、この頃自治会館周辺には高い建物はなく、屋上からは青森駅前の街並みを見渡すことができました。その眺望の良さをいかして、夏に屋上で開設されたビアガーデンも評判を呼びました。
昭和59年（1984）、青森県町村会は青森県共同ビル（新町2丁目）に移転し、外観から中身まで、目新しさで評判を呼んだ青森県自治会館はのちに撤去され、平成12年、跡地にはパサージュ広場が誕生しました。
本日12月12日から「みなとまち・あおもり誕生400年記念 令和7年度 あおもり冬のワンダーランド」が、青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸、ねぶたの家ワ・ラッセなど冬のウォーターフロント周辺を会場に開催されます。パサージュ広場では連携イベントとして、広場を象徴するシンボルツリーに装飾を施したイルミネーションが点灯され、クリスマスムードを盛り上げます。
※今回は『新青森市史 通史編第四巻 現代』（青森市 2014年）、『青森町村自治縮印刷 上・下巻』（青森県町村会 1984年）、『八十年の歩み』（青森県町村会 2004年）、宮城県公式Webサイトを参考にさせていただきました。
【お詫びと訂正】
12月5日配信の「あおもり歴史トリビア」第681号でご紹介した郡場寛の解説板は現在は設置されておりません。ここにお詫びして訂正いたします。
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