「あおもり歴史トリビア」第700号(令和8年5月1日配信)
2026/05/01 (Fri) 12:00
「あおもり歴史トリビア」第700号(令和8年5月1日配信)
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〈青森市メールマガジン〉
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みなさん、こんにちは。室長の工藤です。
令和8年(2026)3月6日、青森市営バスは100周年を迎えました。市営バスの歴史は、私が確認し得たところでは60年、90年、そして今回100年の節目の年に編まれています。しかし、創業期の叙述がほとんどなく、『新青森市史』通史編第3巻も60年の記念誌の焼き直しといってよく、もちろん新しい史料の発見もありません。
ですから、「市営円太郎は十二月廿日を以てフランス革命ほどの大革命をなし」たと報じられるような新機軸を、開業2年目の昭和2年(1927)12月20日から実施したことはあまり知られていないでしょう(『東奥日報』同年12月21日付20日夕刊、以下『東奥日報』の引用は日付と朝夕刊の区別のみを表示します)。
この「大革命」の内容は、(1)新しい路線の運行、(2)乗車券の車内販売、(3)乗換券の発行―の3つです。『東奥日報』の記事から、それぞれ簡単に紹介していきましょう。
まず(1)は鉄道の浦町駅を発着地とする路線のことです。12月29日付28日夕刊によれば、列車の到着・発車に合わせてバスを運行することになり、とくに到着してからのバス利用者が増えたようです。また、新路線と(3)の乗換券のおかげで筒井方面の利用者の利便性が高まったといいます。
つぎに(2)ですが、これまでは切符売場で事前に切符を購入してからの乗車になっていました。8月17日付朝刊によれば、この仕組みは「会計上の正確」を期すために導入されたのですが、利用者からは不便の声が多く上がっていました。県もこれを改めるよう警告しましたが、青森市側は改めることを渋っていたようです。しかし、10月28日の市会で「市営乗合自動車条例」が可決され(『青森市議会史』大正編・昭和戦前編)、12月16日までに内務・大蔵両省からの認可を得たようです。
そして(3)が、「大革命」の目玉といえます。これは車内で発行される「乗換券」でもって、一旦降車後に異なる路線のバスに乗車できるようになったのです。乗換ができる停留所は古川町秋元小路角(ここに切符売場があったようです)・浦町高橋病院角・塩町文芸館角・提橋前の4か所で、乗換時間は30分です。ですから、時間に遅れると乗車はできなくなります(以上、12月17日付朝刊)。
県庁前から「革命第一日の円太郎に乗」った東奥日報の記者は、乗換券を手に塩町の文芸館前で乗換のバスを待ったもののなかなか来なく、「乗り換時間の二十五分待ちぼうけは長すぎるテ」といいますが、乗換自体は「なんとしても都会気分だ、便利になつたものだ、あえいがたい世の中だ」と評価しています(以上、12月21日付20日夕刊)。
この「大革命」は好成績だったようで、苦情もほとんどなかったといいます(12月29日付28日夕刊)。
青森市民図書館 歴史資料室
青森市新町一丁目3番7号
TEL:017-732-5271
電子メール: rekishi-shiryo@city.aomori.aomori.jp
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令和8年(2026)3月6日、青森市営バスは100周年を迎えました。市営バスの歴史は、私が確認し得たところでは60年、90年、そして今回100年の節目の年に編まれています。しかし、創業期の叙述がほとんどなく、『新青森市史』通史編第3巻も60年の記念誌の焼き直しといってよく、もちろん新しい史料の発見もありません。
ですから、「市営円太郎は十二月廿日を以てフランス革命ほどの大革命をなし」たと報じられるような新機軸を、開業2年目の昭和2年(1927)12月20日から実施したことはあまり知られていないでしょう(『東奥日報』同年12月21日付20日夕刊、以下『東奥日報』の引用は日付と朝夕刊の区別のみを表示します)。
この「大革命」の内容は、(1)新しい路線の運行、(2)乗車券の車内販売、(3)乗換券の発行―の3つです。『東奥日報』の記事から、それぞれ簡単に紹介していきましょう。
まず(1)は鉄道の浦町駅を発着地とする路線のことです。12月29日付28日夕刊によれば、列車の到着・発車に合わせてバスを運行することになり、とくに到着してからのバス利用者が増えたようです。また、新路線と(3)の乗換券のおかげで筒井方面の利用者の利便性が高まったといいます。
つぎに(2)ですが、これまでは切符売場で事前に切符を購入してからの乗車になっていました。8月17日付朝刊によれば、この仕組みは「会計上の正確」を期すために導入されたのですが、利用者からは不便の声が多く上がっていました。県もこれを改めるよう警告しましたが、青森市側は改めることを渋っていたようです。しかし、10月28日の市会で「市営乗合自動車条例」が可決され(『青森市議会史』大正編・昭和戦前編)、12月16日までに内務・大蔵両省からの認可を得たようです。
そして(3)が、「大革命」の目玉といえます。これは車内で発行される「乗換券」でもって、一旦降車後に異なる路線のバスに乗車できるようになったのです。乗換ができる停留所は古川町秋元小路角(ここに切符売場があったようです)・浦町高橋病院角・塩町文芸館角・提橋前の4か所で、乗換時間は30分です。ですから、時間に遅れると乗車はできなくなります(以上、12月17日付朝刊)。
県庁前から「革命第一日の円太郎に乗」った東奥日報の記者は、乗換券を手に塩町の文芸館前で乗換のバスを待ったもののなかなか来なく、「乗り換時間の二十五分待ちぼうけは長すぎるテ」といいますが、乗換自体は「なんとしても都会気分だ、便利になつたものだ、あえいがたい世の中だ」と評価しています(以上、12月21日付20日夕刊)。
この「大革命」は好成績だったようで、苦情もほとんどなかったといいます(12月29日付28日夕刊)。
青森市民図書館 歴史資料室
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