「あおもり歴史トリビア」第708号(令和8年6月26日配信)
2026/06/26 (Fri) 12:00
「あおもり歴史トリビア」第708号(令和8年6月26日配信)
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〈青森市メールマガジン〉
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皆様、はじめまして。文化遺産課の田中と申します。今回から私もこの「あおもり歴史トリビア」に寄稿することになりました。今後ともよろしくお願いします。
さて、今回は私にとって初めての投稿となりますので、私が大学生の時に研究した「異形石器(いけいせっき)」と呼ばれる不思議な石器を紹介しようと思います。
縄文時代の石器といえば、狩猟に使われた石槍(いしやり)やつまみ付きのナイフのように使われた石匙(いしさじ)などに代表されるように、その形状から用途をある程度推定できるものが多いですが、時にはどのように使われたか想像するのが難しいような、不思議な形状をした石器が遺跡から見つかることがあります。明らかに人の手によってその形に加工されたことが見て取れるにも関わらず、どのような目的でその形に加工されたのか想像するのが難しいそれらの石器は、「異形石器」と呼ばれています。
異形石器の形状は多種多様にわたります。三日月のような形のものから鹿の角のように枝分かれした形のもの、中には釣り針に似た形のものまで様々です。また、石槍や石匙、石鏃(せきぞく)のような実用的な石器の一部を加工したとみられる異形石器も見つかっています。ただ、不思議なことに、異形石器の形にはある程度の規則性があるものの、時代や場所が離れた遺跡同士で同じような形の異形石器が見つかることもあります。素材の石をその形に加工した作り手の意図や目的が分からないにもかかわらず、異形石器がただの作り手の無作為な加工行為の産物ではなかったことがうかがえます。
異形石器の製作目的や用途については研究者の間で長く議論されていますが、現時点でもはっきりしたことは分かっていません。一説には土偶や勾玉のように祭祀に用いられたといわれていますが、一部お墓の中から副葬品のように見つかる異形石器があるものの、その多くはいわゆる捨て場のような場所から見つかっており、はっきりしたことは言えません。しかし今後異形石器の研究が進むことで、縄文人の加工技術や精神性がより深く理解されることがあるかもしれません。
異形石器は青森市の遺跡でも多く見つかっており、その一部が三内丸山遺跡センターなどで展示されています。縄文の学び舎・小牧野館でも異形石器を見ることができますので、ぜひ一度ご覧になってはいかがでしょうか。
青森市民図書館 歴史資料室
青森市新町一丁目3番7号
TEL:017-732-5271
電子メール: rekishi-shiryo@city.aomori.aomori.jp
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縄文時代の石器といえば、狩猟に使われた石槍(いしやり)やつまみ付きのナイフのように使われた石匙(いしさじ)などに代表されるように、その形状から用途をある程度推定できるものが多いですが、時にはどのように使われたか想像するのが難しいような、不思議な形状をした石器が遺跡から見つかることがあります。明らかに人の手によってその形に加工されたことが見て取れるにも関わらず、どのような目的でその形に加工されたのか想像するのが難しいそれらの石器は、「異形石器」と呼ばれています。
異形石器の形状は多種多様にわたります。三日月のような形のものから鹿の角のように枝分かれした形のもの、中には釣り針に似た形のものまで様々です。また、石槍や石匙、石鏃(せきぞく)のような実用的な石器の一部を加工したとみられる異形石器も見つかっています。ただ、不思議なことに、異形石器の形にはある程度の規則性があるものの、時代や場所が離れた遺跡同士で同じような形の異形石器が見つかることもあります。素材の石をその形に加工した作り手の意図や目的が分からないにもかかわらず、異形石器がただの作り手の無作為な加工行為の産物ではなかったことがうかがえます。
異形石器の製作目的や用途については研究者の間で長く議論されていますが、現時点でもはっきりしたことは分かっていません。一説には土偶や勾玉のように祭祀に用いられたといわれていますが、一部お墓の中から副葬品のように見つかる異形石器があるものの、その多くはいわゆる捨て場のような場所から見つかっており、はっきりしたことは言えません。しかし今後異形石器の研究が進むことで、縄文人の加工技術や精神性がより深く理解されることがあるかもしれません。
異形石器は青森市の遺跡でも多く見つかっており、その一部が三内丸山遺跡センターなどで展示されています。縄文の学び舎・小牧野館でも異形石器を見ることができますので、ぜひ一度ご覧になってはいかがでしょうか。
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