「吉相墓」は、「親の墓（父母の石塔）」は子が建てるように設計されており、お墓自体が常に後継者を要求しているのです。そして、家庭がいつまでも統くことを願って建てられる「家の根」なのです。
　親が亡くなれば死亡届・通夜・御葬儀（告別式）・火葬・法要などをします。その後、供養に夫婦墓を建立し埋葬し手厚く祀り、供養を勤めて報恩感謝します。それが‟親孝行を全うする、孝の極致”です。
　日本人の墓の様式は、代々先祖供養をする「家庭の墓」です。“家”を継ぐとは、先祖の祭祀を承継することが中心です。
　人は両親のもとに生まれ、そして子・孫が生まれて歴史を綴って行きます。私たちの家庭も、「先祖という根」のもとに今の私たちがあり、明日の子・孫たちがあります。墓は常に後継者を求める形が良い相といえるでしょう。
　祭祀には認識が必要です。先祖と子孫は、先祖の祭祀によって繋がっています。位牌・過去帳・お墓・家系図などで知ることによって、先祖と子孫は繋がります。
　導師に知識が必要なのは当然ですが、お墓の建立者も、ご先祖様の存在、その戒名や俗名・続柄などや、その恩恵などを認識してください。先祖供養はご先祖様と繋がりを意識する心が必要。また、先祖の祭祀の意図も理解することも大切です。
　人は偶然に得る幸運や策をもって栄達を望んでも永続しません。“先祖と墓”を忘れて繁栄はなく、“陰徳”と“積善”と“たゆまない努力”によってのみ真の幸福が生まれます。
　そして、「吉相墓」の様々な吉相を認識することが良いのです。
　また、先祖の成仏・往生などの仏様の教えの知識も供養に必要です。