■お墓の意味
　墓とは死者の身体の全部または一部を埋めた場所、あるいは埋めなくても、石塔・石碑・木標・石・盛土（墳）または、これに類似の物を置いて一般人が墓と認める場所。並びに墓地にする予定地です。
　墓地、埋葬等に関する法律には、「第１章　総則　第１条　この法律は、墓地、納骨堂又は火葬場の管理及び埋葬等が、国民の宗教的感情に適合し、且つ公衆衛生その他公共の福祉の見地から、支障なく行われることを目的とする。」など、法で定められ、お墓は宗教的な思想があります。
　“墓”という漢字を、「草の下に太陽があるから地下の国で、大人が土の上に横たわっているさまだ」と、言う人がいますが、お墓は特に土と大地に関係が深いものです。人は亡くなればいずれ土に還りますし、「お墓は大地の上に建てる」ものです。
　「吉相墓」は、境石の内側は浄土を現す聖域であり、常世と現世の端境（はざかい）です。日本の墓の起源は千引岩です。「お墓は顕幽のもの」であることを理解して、供養と言う、お墓の第一義を良くします。
　「吉相墓」は、「墓は百相の本」。“見える世界と見えない世界”と“先祖と自分と家族と未来の子孫”と、その“宿命・運命・天命”などが墓に含まれている。先祖から子孫代々と過去・現在・未来がある「墓は家の三世」です。
　「吉相墓」は、「墓は根であり相続されるもの」です。先祖・墓は子孫の根です。その子孫は枝葉です。“根の如く枝葉なる”「墓の如く子孫に影響が現れる」。
　「お墓を継ぐことが“家”を継ぐこと」。「墓と“家”は不可分」のものであり、日本人の墓は家族単位での利用し、個人単独の墓は少ない。お墓は普通の相続財産ではない。祭祀承継者の一人が承継する。
　「吉相墓」は、家系の中心。氏ある者は一定の墓所を必要とします。お墓は時代の中である程度の家柄を維持し家風を継いで行くのに重要なものです。そして、お墓は家族に想いを繋ぐ。代々墓を並べるのは、相続を大切にする家風です。
　また、「墓を建てる民族が、墓を建てない民族を支配する」とも言います。