常見陽平メルマガ『陽平界通信』第329号 「似ている」を考える/就活の「軸」問題
2025/03/12 (Wed) 07:30
◆◆◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━
◆◆◆◆ 常見陽平メルマガ
◆◆◆ 『陽平界通信』第329号
◆◆ 2025.3.12 配信
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今週のアウトライン
━━━━━━━━━━━━━◆◆◆
1.巻頭言
「似ている」を考える
2.記事傑作選
◇65歳被雇用時代に資格を目指す理由を再確認
◇企業による奨学金の代理返還は時代に逆行?
3.人生相談バカ一代
就活の軸が見つからない
◆◆━━━━━━━
1.巻頭言
━━━━━━━◆◆
【「似ている」を考える】
タクシーに乗ったら、運転手さんから
「あ、あの、アルフィーの
坂崎幸之助さんですか?」と聞かれました。
大変に光栄ですが、常見陽平でございます。
ぐすん。
まあ、長髪、茶髪(金髪に近いですけど)で、
髪がふわっとしている(私はくせ毛ですけど)
中高年って、いそうでいないですからね。
最近はVaundyに似ていると
言われることがありますが、
要するに金髪でふわっとした髪で
太っているということですかね。
著名人と見た目が似ているという話は、
普段も話題になるわけですけど。
世の中には様々な「似ている」が存在します。
学校や職場でもそうです。
新入生、新入社員が入ってくるわけですが、
見た目や仕事ぶりなどから
「佐藤二世」「小林二世」みたいに
言われる社員がたまにおり。
中には、自分のコピーのような部下
「山田二世」「田中二世」を
つくろうとする上司もおり。
しかも、「鈴木二世」「木村二世」を
目指してしまう部下もいるわけですね。
そういえば、バビル二世になりたかったな。
作品における「似ている」は、
盗作を疑われるわけですが。
いわゆる「パクリ」もあれば、
「オマージュ」さらには
「影響」というものもあり。
ちなみに、KenKenに誘われ、数年前に
ムッシュかまやつさんの
トリビュートライブにお邪魔したのですが。
ステージ上で堺正章さんと、井上順さんが、
ムッシュさんの思い出について
語っていたのですけど。
「ムッシュさん、あの曲、
◯◯の◯◯という曲に
そっくりじゃないですか?」
と聞いたそうで。
「良い曲は、似てくるんだよ」という
ムッシュさんの言葉が、深いです。
いまは盗作疑惑が炎上する時代ですが、
牧歌的な時代でした。
私自身は、
様々な人や仕事に影響を受けつつ、
ときに背中を追いつつ。
ジャンルを超えて
様々な人やモノに影響を受けるので、
もうぐちゃぐちゃなのですよね。
ミュージシャンにも、プロレスラーにも、
深夜ラジオのパーソナリティーにも、
純文学の作家にもなれず、
博士号を持っていない大学教員であり、
何にしても中途半端ですけど。
数ヶ月に1回、そのことで悩んだりもしますが。
ただ、自分は自分でしかないので。
教壇にあがっているときも、
メディアに出演しているときも
「自分がミュージシャンだったら、
プロレスラーだったら、
ラジオパーソナリティーだったら、
どうするだろう?」
ということを考えつつ、生きています。
10代、20代の頃に読者、視聴者として
影響を受けた文化人たちの背中も追いつつ。
12月のTBSラジオ
「文化系トークラジオLife」のイベントで
「文化人になりたい、ありたい」
という話をし。
今どき、そんな話をする人は
珍しいという話になり。
1月の出版記念イベントでは
ご登壇頂いた河崎環さんから
「同世代の著者の中で、もっとも文化人だと思う」
と言われ。
今どき、死語となっている
「文化人」という言葉には
こだわりたいと思う今日このごろです。
いや、それは人から言われることであって、
自分で言うのはダサいのですけどね。
一方で、やや話は飛躍しますが
(いや、話が
飛躍しなかったことはないのですけど)、
「似ていない」
「オリジナル」な
存在であるということも大変なことで。
いや、オリジナルな自分になりたい、
ありたいと思い続けた生命体が
こちらでございます。
私はそれが平気な人ですけど。
というか、生きることに夢中なので。
たまに「面白い服を着ていますね」
「カラフルな髪色ですね」と言われて、
ふと思い出し。
そうだ、オリジナルでありたいのだ、と。
自分では見えないですからね。
学生たちの就活の相談にのる日々です。
いつの間にか、一般的な、
ジェネリック就活生的な
エントリーシートを書いてしまう
学生もいるわけで。
向き合いつつ、考えます。
ただ、このありふれた
エントリーシートも何段階かあり。
自己理解×表現力という話で。
自己理解が進んでいるか否か、
それを表現できているかどうか
という話ですね。
一方で、労働力を確保する手段である
採用活動において、なぜ、求職者は
ここまで自分を
さらけ出さなくてはならないのか
という問いもあり。
とはいえ、自分の言葉で自分を語れた方が
気持ちいいなとも思いつつ。
先人たちの影響を受けつつも、
今日も自分らしくいきますかね!
「似ている」もまた、深いのです。
『50代上等!理不尽なことは
「週刊少年ジャンプ」から学んだ』
(常見陽平 平凡社新書)
https://d.bmb.jp/9/1454/5668/XXXX
をよろしくお願いします。
皆さん、レビュー投稿などぜひ。
もし、まだ手に取っていない方が
いらっしゃいましたら、ぜひ。
先日の江別でのイベントの
インスタライブのアーカイブが
よく視聴されているようです。ぜひ。
https://d.bmb.jp/9/1454/5669/XXXX
3月29日(土)は
KAWASAKI ROCK JAM 2025!
https://d.bmb.jp/9/1454/5670/XXXX
出番が決まり、
12時半から出演ということになりました。
学生は学生証提示で入場無料です
(なお、卒業式を迎えている方は
通常料金です)。
クラブチッタのステージでお会いしましょう!
その他、3月23日(日)は
大学の卒業イベントで、バウハウス六本木で、
4月5日(土)は
墨田区の向島あたりで演奏します。
6月7日には、対バンイベントに出演。
6月14日もイベント出演です。
機材を見直し。新しいベースもゲットし。
ぶりぶり弾いています。頑張りますね。
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
朝日新聞デジタルでコメントをしております。
https://d.bmb.jp/9/1454/5671/XXXX
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ヤフージャパンでコメントをしております。
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2.記事傑作選
━━━━━━━━━◆◆
65歳まで被雇用が約束される時代に
資格を目指す理由を再確認しよう
https://d.bmb.jp/9/1454/5673/XXXX
企業による奨学金の代理返還は時代に逆行する?
専門家が指摘した意外な落とし穴とは
https://d.bmb.jp/9/1454/5674/XXXX
◆◆━━━━━━━━━━━━━
3.人生相談バカ一代
━━━━━━━━━━━━━◆◆
【就活の軸が見つからない】
Q.受ける企業がバラバラでいいのか?
就活の相談です。
少し遅く始めたこともあり、
まだ内定はありません。
いくつかの企業の選考に残っており、
グループディスカッションや
面接を受ける日々です。
ただ、未だに
就活の軸が見えずに悩んでいます。
リクナビなどで、気になった企業を
片っ端から受けているので、
業種もバラバラです。
周りの友人は、業界をしぼっていて、
軸がしっかりしているように見えます。
今後、どのようにすると
軸が見つかるでしょうか?
アドバイスをお願いします。
21歳 大学3年生 千葉県在住 女性
A.それも、また、軸ではないですか?
「軸」ってなんでしょうね?
「軸」があるとは、
「受ける業界をしぼっていること」
なのでしょうか?
周りの友人には軸があって、
あなたには軸がないのでしょうか?
そもそも「軸」なんてものを
考えなくても生きていけます。
就活において、内定も出るでしょう。
実際、あなたの周りにも、
「この人、私よりだらしなかったのに、
何も考えていなそうなのに
内定が出ている・・・」という人が
一人ぐらいはいるでしょう。
面接で軸を聞かれることもたまにありますが、
うまく答えられなくても、
そんなものがなくても内定は出るのです。
そんな質問をしてきた
面接官がいたら
「あなたの、人生の軸はなんですか?」
と聞いてみなさいよ。
中には悩み始めて、会社に
辞表を提出する人がいるかもしれませんよ。
オフィス街や満員電車で
「アンパンマンのマーチ」を
爆音で流すと、みんな一斉に悩み始めるでしょうよ。
何のために生まれて、何をして生きるのか
答えられない人だらけでしょうよ。
就活は、本人が身につけていない力
面接官本人が聞かれると困ることを問われるわけで、
なんだかなと思うわけです。
話を戻します。
軸がなくてもOKと言われると
抵抗感があることでしょう。
そんなのでいいのか、と。
「軸」は、誰のためでもなく、あなたが
納得のいく選択をするためにあるわけです。
ただ、この「軸」なるものが
「圧」になっているなと感じます。
「軸」を見つけなくては、つくらなくては、と。
さらには、あまり考えずに軸を決めてしまったり。
「私の軸は、食です。
なぜなら、生まれたときから、
常に食べ物が周りにありました」って、
あなた、それ、人類の多くはそうでしょうが。
志望企業に合わせて、いかにも
軸をつくっているかのように装ってしまうこともあり。
本当は国内で働きたい学生が
グローバル企業を受けるがゆえに
「軸は、グローバルに活躍できることです」
と言ってしまうわけです。
言わされているようにも見えます。
「勤務地はどこを希望しますか?」
と聞かれたときに
「大阪の実家から通いたいので、関西支社で」
と言うと、最高にダサいわけです。
いや、同じ「世界」でも
「新世界」だったということでしょうか?
「軸」同様、「業界を絞る」という話も
学生にとって「圧」になっており。
早く決めなくてはと思い込み、結局、
自分とズレた業界・企業を受け続けて
迷走してしまうわけです。
実は、あなたは
軸が見え始めているのではないのでしょうか。
「バラバラに受けている」と言いますが、
実は一貫性があるのではないか、と。
たとえば、毎年、教え子で
人材ビジネス、IT、証券、不動産などを
受ける学生がいます。
一見すると業界はバラバラですが、
受けている企業をよくよくみると、
挑戦する組織風土、
競争を楽しむ組織風土、
営業スキルを高めることができる
などの共通点があり。
そもそも、最近では業界の垣根も崩れています。
企業の多角化は進んでいます。
だから、そんなこともあり
受けている業界がバラバラなのは、
むしろ当然です。
新卒の就活においては、
軸はつくっては壊しの連続です。
立ち止まって、自分が大切にしていること、
魅力を感じる業界・企業・職種の
共通点を考えてみましょう。
また、過去、現在だけでなく、
未来の自分についても考えてみましょう。
参考までに。
おじさんの昔話ですけど。
私の場合、就活を始めた当初は
「自分が学んだこと」を活かすか、
「自分の興味関心」を大切にするか
悩んだのですよね。
前者については、
競争戦略などをゼミで専攻していたし、
先輩や友人もその道を選んだ人が多かったので、
広告代理店、コンサル会社、
マーケティングが強いと言われる
メーカーなどを受けていました。
後者においては、
当時でいうレコード会社など、
エンタメ企業を受けていたのですよね。
ただ、前者においては、
私は社会学部から商学部の転学部組でしたし。
ゼミにも、学部にも自分よりずっと
「デキる奴」はいたわけで。
なんせ、ゼミ関連の人たちは
CXOや、広告会社の局長や、
ブランドマネジャーがいっぱいいるわけですよ。
私なんか、3.5流だろ、と。
行きたい企業の選考には落ち。
逆に、志望度が低い企業の選考では
その企業の批判をしまくった上で
GDで全員粉砕などという大人気ないこともし。
「じゃあ、あなたはなんで受けているのですか!?」
と断末魔のようなツッコミが会議室に響き。
「私がいなければ、潰れるからでしょうが!」
と反論する、と。
その選考、通ってました。
でも、これでいいの?
後者においても、自分は、
エンタメは好きであっても、
ライト級、ミドル級くらいだし、
仕事にするには十分ではない、と。
あ、のちに勤務するバンダイは
書類選考で落ちました。
その後、自分が書類選考を担当するという。
レコード会社を受けたときには
最終手前くらいの面接で
「最近の御社のロックには毒も華もない」
「本当のロックが必要だ」
など、素人音楽評論を始める始末で。
発言はロックでしたが、
残念な結果になりました。
そんな私は、
40代になってから
なぜか「ロック」を連呼するようになるのですが
言い続けたことにより
「常見先生は、ロックですね」
と言われるようになりました。
そういえば大昔、行った美容室では、
「ロックな感じにしてください」
とお願いしたら
「常見さんの言う、ロックとは
何でしょうか?」
とご質問頂き。
「ロックとは何か」という
面倒くさい議論になりました。
早く、切ってくれよ。
話を戻します。
そんなときに出会ったのが、
リクルート事件でおなじみのリクルートで。
朝日新聞信者、
いや読者の左翼少年にとっては、
まさかこの企業に入るとは思いませんでした
(そういえば、先輩には
朝日新聞記者のお子様がいました)。
借金も1兆円。
親戚にはヤクルトと間違えられました。
ただ、学んだことでも、好きなことでもなく、
いかがわしさも含めた
このエネルギーのある風土が好きで。
広告代理店でも総合商社でも
メガバンクでも外資コンサルでもない、
何かを感じ。
この生きる姿勢、働く姿勢が
自分の軸だと思った次第です。
思えば、今も、◯◯ではない何かを
ひたすら追い求め、
体現して、生きているのかもしれません。
というわけで、
軸を見つけることを目的化せず、
一方で自分の中にある何かを見つけてください。
応援しております。
ところで、あなたは
何を大切にして生きてきましたか?
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
皆さんからの人生相談メールを
お待ちしております。
件名に『人生相談』とご記入の上、
ペンネーム(実名も可)、
年齢(可能であれば)、
性別、相談内容をお送りください。
yoheitsunemi@gmail.comまで!
よろしくお願いします!
+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+
配信停止等はこちらのURLからお願いします
https://d.bmb.jp/9/1454/5675/XXXX
発行人:常見陽平
お問い合わせ先 E-Mail
yoheitsunemi@gmail.com
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◆◆◆ 『陽平界通信』第329号
◆◆ 2025.3.12 配信
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1.巻頭言
「似ている」を考える
2.記事傑作選
◇65歳被雇用時代に資格を目指す理由を再確認
◇企業による奨学金の代理返還は時代に逆行?
3.人生相談バカ一代
就活の軸が見つからない
◆◆━━━━━━━
1.巻頭言
━━━━━━━◆◆
【「似ている」を考える】
タクシーに乗ったら、運転手さんから
「あ、あの、アルフィーの
坂崎幸之助さんですか?」と聞かれました。
大変に光栄ですが、常見陽平でございます。
ぐすん。
まあ、長髪、茶髪(金髪に近いですけど)で、
髪がふわっとしている(私はくせ毛ですけど)
中高年って、いそうでいないですからね。
最近はVaundyに似ていると
言われることがありますが、
要するに金髪でふわっとした髪で
太っているということですかね。
著名人と見た目が似ているという話は、
普段も話題になるわけですけど。
世の中には様々な「似ている」が存在します。
学校や職場でもそうです。
新入生、新入社員が入ってくるわけですが、
見た目や仕事ぶりなどから
「佐藤二世」「小林二世」みたいに
言われる社員がたまにおり。
中には、自分のコピーのような部下
「山田二世」「田中二世」を
つくろうとする上司もおり。
しかも、「鈴木二世」「木村二世」を
目指してしまう部下もいるわけですね。
そういえば、バビル二世になりたかったな。
作品における「似ている」は、
盗作を疑われるわけですが。
いわゆる「パクリ」もあれば、
「オマージュ」さらには
「影響」というものもあり。
ちなみに、KenKenに誘われ、数年前に
ムッシュかまやつさんの
トリビュートライブにお邪魔したのですが。
ステージ上で堺正章さんと、井上順さんが、
ムッシュさんの思い出について
語っていたのですけど。
「ムッシュさん、あの曲、
◯◯の◯◯という曲に
そっくりじゃないですか?」
と聞いたそうで。
「良い曲は、似てくるんだよ」という
ムッシュさんの言葉が、深いです。
いまは盗作疑惑が炎上する時代ですが、
牧歌的な時代でした。
私自身は、
様々な人や仕事に影響を受けつつ、
ときに背中を追いつつ。
ジャンルを超えて
様々な人やモノに影響を受けるので、
もうぐちゃぐちゃなのですよね。
ミュージシャンにも、プロレスラーにも、
深夜ラジオのパーソナリティーにも、
純文学の作家にもなれず、
博士号を持っていない大学教員であり、
何にしても中途半端ですけど。
数ヶ月に1回、そのことで悩んだりもしますが。
ただ、自分は自分でしかないので。
教壇にあがっているときも、
メディアに出演しているときも
「自分がミュージシャンだったら、
プロレスラーだったら、
ラジオパーソナリティーだったら、
どうするだろう?」
ということを考えつつ、生きています。
10代、20代の頃に読者、視聴者として
影響を受けた文化人たちの背中も追いつつ。
12月のTBSラジオ
「文化系トークラジオLife」のイベントで
「文化人になりたい、ありたい」
という話をし。
今どき、そんな話をする人は
珍しいという話になり。
1月の出版記念イベントでは
ご登壇頂いた河崎環さんから
「同世代の著者の中で、もっとも文化人だと思う」
と言われ。
今どき、死語となっている
「文化人」という言葉には
こだわりたいと思う今日このごろです。
いや、それは人から言われることであって、
自分で言うのはダサいのですけどね。
一方で、やや話は飛躍しますが
(いや、話が
飛躍しなかったことはないのですけど)、
「似ていない」
「オリジナル」な
存在であるということも大変なことで。
いや、オリジナルな自分になりたい、
ありたいと思い続けた生命体が
こちらでございます。
私はそれが平気な人ですけど。
というか、生きることに夢中なので。
たまに「面白い服を着ていますね」
「カラフルな髪色ですね」と言われて、
ふと思い出し。
そうだ、オリジナルでありたいのだ、と。
自分では見えないですからね。
学生たちの就活の相談にのる日々です。
いつの間にか、一般的な、
ジェネリック就活生的な
エントリーシートを書いてしまう
学生もいるわけで。
向き合いつつ、考えます。
ただ、このありふれた
エントリーシートも何段階かあり。
自己理解×表現力という話で。
自己理解が進んでいるか否か、
それを表現できているかどうか
という話ですね。
一方で、労働力を確保する手段である
採用活動において、なぜ、求職者は
ここまで自分を
さらけ出さなくてはならないのか
という問いもあり。
とはいえ、自分の言葉で自分を語れた方が
気持ちいいなとも思いつつ。
先人たちの影響を受けつつも、
今日も自分らしくいきますかね!
「似ている」もまた、深いのです。
『50代上等!理不尽なことは
「週刊少年ジャンプ」から学んだ』
(常見陽平 平凡社新書)
https://d.bmb.jp/9/1454/5668/XXXX
をよろしくお願いします。
皆さん、レビュー投稿などぜひ。
もし、まだ手に取っていない方が
いらっしゃいましたら、ぜひ。
先日の江別でのイベントの
インスタライブのアーカイブが
よく視聴されているようです。ぜひ。
https://d.bmb.jp/9/1454/5669/XXXX
3月29日(土)は
KAWASAKI ROCK JAM 2025!
https://d.bmb.jp/9/1454/5670/XXXX
出番が決まり、
12時半から出演ということになりました。
学生は学生証提示で入場無料です
(なお、卒業式を迎えている方は
通常料金です)。
クラブチッタのステージでお会いしましょう!
その他、3月23日(日)は
大学の卒業イベントで、バウハウス六本木で、
4月5日(土)は
墨田区の向島あたりで演奏します。
6月7日には、対バンイベントに出演。
6月14日もイベント出演です。
機材を見直し。新しいベースもゲットし。
ぶりぶり弾いています。頑張りますね。
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朝日新聞デジタルでコメントをしております。
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ヤフージャパンでコメントをしております。
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2.記事傑作選
━━━━━━━━━◆◆
65歳まで被雇用が約束される時代に
資格を目指す理由を再確認しよう
https://d.bmb.jp/9/1454/5673/XXXX
企業による奨学金の代理返還は時代に逆行する?
専門家が指摘した意外な落とし穴とは
https://d.bmb.jp/9/1454/5674/XXXX
◆◆━━━━━━━━━━━━━
3.人生相談バカ一代
━━━━━━━━━━━━━◆◆
【就活の軸が見つからない】
Q.受ける企業がバラバラでいいのか?
就活の相談です。
少し遅く始めたこともあり、
まだ内定はありません。
いくつかの企業の選考に残っており、
グループディスカッションや
面接を受ける日々です。
ただ、未だに
就活の軸が見えずに悩んでいます。
リクナビなどで、気になった企業を
片っ端から受けているので、
業種もバラバラです。
周りの友人は、業界をしぼっていて、
軸がしっかりしているように見えます。
今後、どのようにすると
軸が見つかるでしょうか?
アドバイスをお願いします。
21歳 大学3年生 千葉県在住 女性
A.それも、また、軸ではないですか?
「軸」ってなんでしょうね?
「軸」があるとは、
「受ける業界をしぼっていること」
なのでしょうか?
周りの友人には軸があって、
あなたには軸がないのでしょうか?
そもそも「軸」なんてものを
考えなくても生きていけます。
就活において、内定も出るでしょう。
実際、あなたの周りにも、
「この人、私よりだらしなかったのに、
何も考えていなそうなのに
内定が出ている・・・」という人が
一人ぐらいはいるでしょう。
面接で軸を聞かれることもたまにありますが、
うまく答えられなくても、
そんなものがなくても内定は出るのです。
そんな質問をしてきた
面接官がいたら
「あなたの、人生の軸はなんですか?」
と聞いてみなさいよ。
中には悩み始めて、会社に
辞表を提出する人がいるかもしれませんよ。
オフィス街や満員電車で
「アンパンマンのマーチ」を
爆音で流すと、みんな一斉に悩み始めるでしょうよ。
何のために生まれて、何をして生きるのか
答えられない人だらけでしょうよ。
就活は、本人が身につけていない力
面接官本人が聞かれると困ることを問われるわけで、
なんだかなと思うわけです。
話を戻します。
軸がなくてもOKと言われると
抵抗感があることでしょう。
そんなのでいいのか、と。
「軸」は、誰のためでもなく、あなたが
納得のいく選択をするためにあるわけです。
ただ、この「軸」なるものが
「圧」になっているなと感じます。
「軸」を見つけなくては、つくらなくては、と。
さらには、あまり考えずに軸を決めてしまったり。
「私の軸は、食です。
なぜなら、生まれたときから、
常に食べ物が周りにありました」って、
あなた、それ、人類の多くはそうでしょうが。
志望企業に合わせて、いかにも
軸をつくっているかのように装ってしまうこともあり。
本当は国内で働きたい学生が
グローバル企業を受けるがゆえに
「軸は、グローバルに活躍できることです」
と言ってしまうわけです。
言わされているようにも見えます。
「勤務地はどこを希望しますか?」
と聞かれたときに
「大阪の実家から通いたいので、関西支社で」
と言うと、最高にダサいわけです。
いや、同じ「世界」でも
「新世界」だったということでしょうか?
「軸」同様、「業界を絞る」という話も
学生にとって「圧」になっており。
早く決めなくてはと思い込み、結局、
自分とズレた業界・企業を受け続けて
迷走してしまうわけです。
実は、あなたは
軸が見え始めているのではないのでしょうか。
「バラバラに受けている」と言いますが、
実は一貫性があるのではないか、と。
たとえば、毎年、教え子で
人材ビジネス、IT、証券、不動産などを
受ける学生がいます。
一見すると業界はバラバラですが、
受けている企業をよくよくみると、
挑戦する組織風土、
競争を楽しむ組織風土、
営業スキルを高めることができる
などの共通点があり。
そもそも、最近では業界の垣根も崩れています。
企業の多角化は進んでいます。
だから、そんなこともあり
受けている業界がバラバラなのは、
むしろ当然です。
新卒の就活においては、
軸はつくっては壊しの連続です。
立ち止まって、自分が大切にしていること、
魅力を感じる業界・企業・職種の
共通点を考えてみましょう。
また、過去、現在だけでなく、
未来の自分についても考えてみましょう。
参考までに。
おじさんの昔話ですけど。
私の場合、就活を始めた当初は
「自分が学んだこと」を活かすか、
「自分の興味関心」を大切にするか
悩んだのですよね。
前者については、
競争戦略などをゼミで専攻していたし、
先輩や友人もその道を選んだ人が多かったので、
広告代理店、コンサル会社、
マーケティングが強いと言われる
メーカーなどを受けていました。
後者においては、
当時でいうレコード会社など、
エンタメ企業を受けていたのですよね。
ただ、前者においては、
私は社会学部から商学部の転学部組でしたし。
ゼミにも、学部にも自分よりずっと
「デキる奴」はいたわけで。
なんせ、ゼミ関連の人たちは
CXOや、広告会社の局長や、
ブランドマネジャーがいっぱいいるわけですよ。
私なんか、3.5流だろ、と。
行きたい企業の選考には落ち。
逆に、志望度が低い企業の選考では
その企業の批判をしまくった上で
GDで全員粉砕などという大人気ないこともし。
「じゃあ、あなたはなんで受けているのですか!?」
と断末魔のようなツッコミが会議室に響き。
「私がいなければ、潰れるからでしょうが!」
と反論する、と。
その選考、通ってました。
でも、これでいいの?
後者においても、自分は、
エンタメは好きであっても、
ライト級、ミドル級くらいだし、
仕事にするには十分ではない、と。
あ、のちに勤務するバンダイは
書類選考で落ちました。
その後、自分が書類選考を担当するという。
レコード会社を受けたときには
最終手前くらいの面接で
「最近の御社のロックには毒も華もない」
「本当のロックが必要だ」
など、素人音楽評論を始める始末で。
発言はロックでしたが、
残念な結果になりました。
そんな私は、
40代になってから
なぜか「ロック」を連呼するようになるのですが
言い続けたことにより
「常見先生は、ロックですね」
と言われるようになりました。
そういえば大昔、行った美容室では、
「ロックな感じにしてください」
とお願いしたら
「常見さんの言う、ロックとは
何でしょうか?」
とご質問頂き。
「ロックとは何か」という
面倒くさい議論になりました。
早く、切ってくれよ。
話を戻します。
そんなときに出会ったのが、
リクルート事件でおなじみのリクルートで。
朝日新聞信者、
いや読者の左翼少年にとっては、
まさかこの企業に入るとは思いませんでした
(そういえば、先輩には
朝日新聞記者のお子様がいました)。
借金も1兆円。
親戚にはヤクルトと間違えられました。
ただ、学んだことでも、好きなことでもなく、
いかがわしさも含めた
このエネルギーのある風土が好きで。
広告代理店でも総合商社でも
メガバンクでも外資コンサルでもない、
何かを感じ。
この生きる姿勢、働く姿勢が
自分の軸だと思った次第です。
思えば、今も、◯◯ではない何かを
ひたすら追い求め、
体現して、生きているのかもしれません。
というわけで、
軸を見つけることを目的化せず、
一方で自分の中にある何かを見つけてください。
応援しております。
ところで、あなたは
何を大切にして生きてきましたか?
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皆さんからの人生相談メールを
お待ちしております。
件名に『人生相談』とご記入の上、
ペンネーム(実名も可)、
年齢(可能であれば)、
性別、相談内容をお送りください。
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発行人:常見陽平
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