常見陽平メルマガ『陽平界通信』第333号 「独学」と「我流」/退職代行利用者は増えているのか?
2025/04/09 (Wed) 06:35
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◆◆◆◆ 常見陽平メルマガ
◆◆◆ 『陽平界通信』第333号
◆◆ 2025.4.9 配信
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今週のアウトライン
━━━━━━━━━━━━━◆◆◆
1.巻頭言
「独学」と「我流」 そして「異質」であること
2.記事傑作選
◇これが雇用の流動性?
「退職代行」に1日で267人
3.常に見テイル これが気ニナル
春の若者関連データの読み解き方
◆◆━━━━━━━
1.巻頭言
━━━━━━━◆◆
【「独学」と「我流」
そして「異質」であること】
今週は久々に、
自分の生き方について考える機会があり。
3週連続のライブが終わったり、
仕事の山をこえたりして。
逆にホッとして、立ち止まって、
いろいろ考えちゃいました。
ちょうど、ケリー・サイモンさんという
プロのギタリストが
「独学」と「我流」の違いについて投稿していました。
そう「独学」と「我流」は似て非なるものですね。
「独学」には「型」があり「学んで」いるけれど
「我流」は違います。
そこから色々考えちゃったのですけど。
そもそも、私は、勉強自体、
好きか嫌いかでいうと好きなのですけど。
ただ、もともと
人から教わるのが苦手な人なのです。
恩師はいます。影響を受けた先生もいます。
でも、それは
人間として魅力を感じたからであって。
勉強自体は自分で本を読んで考えることが
幼少期から多かったような。
ただ、そこからの悪いクセで。
「独学」のようで
「我流」になっていたと思うのです。
いま、仕事関連にしろ、楽器やスキーにしろ
「独学」のような「我流」の弊害を感じており。
あぁ、ちゃんと基礎を学ばなくては、
身に付けなくてはならなかったな、と。
反省しつつ、自分の道を貫き通しているな、と。
ここで、「そもそも人は一人で学ぶことが
できるのか?」という問いがあり。
人から「教えてもらう」のではなく
「一緒に学ぶ」というスタイルもあり。
いま、思うとコロナの際は
過激な大学批判というものがあり。
オンラインでいいではないか。
数年に一度、録画すればいいじゃないか、など。
ただ、一緒に学ぶ化学反応もあり。
それも、オンラインだけでは
実現しないものがあり。
たまたま、妻に叱られる機会があり、
その流れで、私の生き方についての議論となり。
自分自身が数ヶ月に1回感じる
「中途半端さ」について愚痴ると、
「それは、そういうものじゃないの?」という。
「深堀り」することは向いていなくて、
広く浅くなり、好奇心の塊であり。
ただ、それが特徴ではないかと。
そういえば、10年前に
大学の専任教員として採用された際に
恩師の竹内弘高先生(ICU理事長)に
「博士号目指します!」とゼミの
集まりでお伝えしたところ
「ノンエリート、ノンキャリアで
尖るという手もあるぞ」
とアドバイスを頂きました。
実際、そういう人生を歩んでいます。
その流れで、確認した
大事にしていることは
「異質」であることではないか、と。
異なる存在であることを恐れず、
異なるものを可能な限り尊重する、と。
それは実践できているのではないか、と。
「ほら、学生時代に、
竹内弘高先生に初めて会ったとき、
なんだこの先生は?先生なのか?
って思ったでしょう?
竹内先生に惹かれたのは、異質だからよ。
そして、異質であること、
それが大事なことでしょう?」と。なるほど。
さらに、最も向いている職業や役割に
まだ出会っていないのではないか、と。
「あなたはどうせ、自分語りをする」
「それよりも、ファシリテーターとして、
人の話を引き出す側にまわってはどうか?」と。
「ラジオパーソナリティーを目指すのもいいけれど
あなたは、それなのか?
いま、それなのか?」と。
なるほど、ナイスなフィード・バックです。
さすが、近くで私を見ているだけありますな。
夫婦で会話しながら、色々、みえてきました。
立ち止まる勇気、大事です。
そうそう、
先日はMXテレビ「田村淳のキキタイ!」と、
TOKYO FM「ビジトピ!」に出演し。
ともに、新装開店、リニューアルなのですね。
前者はもう10年くらい前から
呼んでもらっている番組ですが、
微妙にタイトルが変わり、セットも変わりました。
後者は1時間枠に。
ともに、最初のゲストとして
呼んでもらえて嬉しいです。
現場の熱もナイスでした。
田村淳さんの番組はTVerで見れますよ。
↓
2025年4月5日放送
「今更だけどコンプライアンスってなんだ?
放送開始100年
テレビはコンプラでつまらなくなったのか?」
https://d.bmb.jp/9/1454/5887/XXXX
ビジトピの方は、
先週、37歳の若さで亡くなった
バウハウスのシンガー、Kennyのために、
VAN HALENの“Dreams”をかけてもらいました。
リクエストをお願いするのは夢でした。
ナイスな前口上、選曲かと。
https://d.bmb.jp/9/1454/5888/XXXX
さて、今月、来月は
メディア出演、イベントも多数でして。
今週は肝いりの収録があります。
ついにあの人とスタジオで共演。
そして、4月25日に小田原で
セミナーに登壇します。ハイブリッド開催です。
よろしければ!
↓
働きがいの”今”
~働きがいの生まれる組織と場とは~
https://d.bmb.jp/9/1454/5889/XXXX
最新作
『50代上等!理不尽なことは
「週刊少年ジャンプ」から学んだ』
(常見陽平 平凡社新書)
https://d.bmb.jp/9/1454/5890/XXXX
をよろしくお願いします。
名刺代わりの本です。ぜひ。
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朝日新聞デジタルでコメントをしております。
https://d.bmb.jp/9/1454/5891/XXXX
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2.記事傑作選
━━━━━━━━━◆◆
「退職代行」に1日で267人、入社初日の依頼まで…
これが雇用の流動性?
業者自身「あるべき姿じゃない」と言うが
https://d.bmb.jp/9/1454/5893/XXXX
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3.常に見テイル これが気ニナル
━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◆
【春の若者関連データの読み解き方】
春だ。若者関連の取材依頼、
コメント依頼が増えてきた。
今日もこれから
関連したテーマでJFNに出演する。
毎年書いていることだが、
数字や事実を読み解く際の
ポイントを書いておこう。
■理想の上司
明治安田生命保険が毎年発表。
新社会人へのアンケート調査をもとにしている。
要するに
「まだ正社員として組織で働いていない人」による
理想の上司である。
男性上司はタレントの内村光良、
女性上司は日本テレビアナウンサーの水卜麻美が
それぞれトップで、9年連続だった。
男性は2位が大谷翔平、3位が安住紳一郎、
女性は2位がいとうあさこ、3位が天海祐希だった。
大谷は「理想の新入社員」で
これまで上位だったが、
活躍ぶり、周りを鼓舞する発言などから
上司ランキングでも上位に入った。
親しみやすい、頼もしい、
めんどう見が良いなど特徴はなくはない。
毎年、発表しているデータであり、
経年の変化を追うことはできなくはない。
ただ、まだ働いていない人が、
認知度の高い人の中から選んだ上司であり、
企業で正社員で働いた経験を
元にしたものではないことに留意する必要がある。
■今年の新人は◯◯型
以前は日本生産性本部が発表していたが、
現在は産労総合研究所が発表している。
現状のものは、企業の人事担当者、
大学のキャリアセンター担当者等から成る
「新社会人の採用・育成研究会」が、
同団体が調査した「2025年3月卒業予定者の
採用・就職に関するアンケート」や
採用・就職支援活動等を踏まえて、
今年の新入社員の特徴と育成のヒントを
まとめたものである。つまり、
研究会の議論のもとに生まれたものである。
新入社員に自分たちをたとえてもらったものではない。
今年の新入社員は
「「変化を呼び込む! 新紙幣タイプ」だった。
↓説明文を引用する
2024年7月に20年ぶりに発行された新紙幣には、
偽造防止技術やユニバーサルデザインなど
最新技術が盛り込まれている。
これは、多様性を受け入れ、
最新のITリテラシーを身につけている
今年の新入社員のようだ。
一方で、新紙幣の導入にあたっては
設備や投資が必要となるように、
新入社員を受け入れる側は
コミュニケーションや育成の方法を
変えていくことが求められる。
彼らの存在によって、
企業や組織に変化が呼び込まれる可能性は高い。
「環境によっては使えない」などと
断言しないのが上品なのだが。
ちなみに、昨年は
「セレクト上手な新NISAタイプ」だった。
要するに特徴を捉えつつ
最近、登場したもの、
話題になったものにむすびつけて
発表するレポートだ。
この特徴は捉えておきたい。
■入社式報道
毎年、大手企業、不祥事企業などが取り上げられる。
網羅的に取材したわけではない。
どの企業を取り上げるかによって
見え方が変わる。
今年は各社、著名人を呼んだ、
感動的な演出を行ったなど、
新入社員をいかにおもてなしするか
という視点のニュースが話題となった。
もっとも、至れり尽くせり入社式をした
企業中心に取り上げるからそう見られてしまう。
答ありき、つくりた光景ありきの
報道になってしまっていないか。
なお、一時は入社式不要論を展開していた
メディアもあったが、
何事もなかったかのように報じている。
入社式はいかにも昭和の光景のようで
人材の獲得、定着が至上命題の昨今では
めぐりめぐって重要なイベントとなっている。
■若者の早期離職
厚生労働省が調査し、発表するものだ。
35年以上にわたり、3年で約3割辞めている。
昔も今も変わらない傾向である。
微増、微減する年があるが、
「若者の意識の変化」や
「ブラック企業問題」だけでは説明できない。
たとえば、新卒で社会に出る際の
求人倍率が悪化していて、
社会人になったあとに
求人倍率が回復した際などは、
転職が盛んになるので離職率は上がる。
逆に中途採用の求人倍率が悪化すると、微減する。
「転職する若者が増えている」
というが、この局面では
人材ビジネス会社の広告出稿も増えるので
普通に生活していると
「転職」を意識するようになるわけだ。
なお、業種別の離職率も公開されており、
宿泊業、飲食サービス業の離職率が
最も高く5割を超えているのだが、これをもって、
これらの業界の企業をブラック企業だと
断じるのもまたおかしい。
雇用が流動化している業界ともいえるからだ。
報道は「若者の打たれ弱さ」
「キャリア形成への意欲」
「ブラック企業が若者を襲う」という
印象を植え付けがちだが、立ち止まって考えたい。
なお、若者が早期離職できるのは、
早期離職をしても転職先があること、
まだ生活上で背負うものが少ないこと、
新卒ではわからなかった点に気付くことなど、
前提も確認しておきたい。
■退職代行サービス利用者
このサービスを提供する
企業の数字が公開されるが、
毎年、約40万人の大卒者が
社会に出ていることを考えると、
まだごくわずかだ。
なお「退職代行利用者が急増」と報じられるが、
あくまで代行サービス業者各社が発表する
利用実績をもとにしたものである。
あくまで私見だが、最近の利用者増は
報道によりサービスの認知度が上がったこと、
広告宣伝に力を入れていることも
理由の一つだろう。
都心を歩いていると
バニラ求人やホストクラブの広告カー同様に
モームリの広告カーが走っている。
労働者には職業選択の自由があることを
忘れてはいけない。
まだまだあるが、この辺で。
なんでも、数字や事実の前提を確認すること、
この世代に限らず、この時代、
だれもがそうではないかという視点を持つこと、
そもそも年齢が関係するのではないかと
疑ってみること、
意識と実態は異なること、
これが若者論を読み解く基本である。
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皆さんからの人生相談メールを
お待ちしております。
件名に『人生相談』とご記入の上、
ペンネーム(実名も可)、
年齢(可能であれば)、
性別、相談内容をお送りください。
yoheitsunemi@gmail.comまで!
よろしくお願いします!
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配信停止等はこちらのURLからお願いします
https://d.bmb.jp/9/1454/5894/XXXX
発行人:常見陽平
お問い合わせ先 E-Mail
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1.巻頭言
「独学」と「我流」 そして「異質」であること
2.記事傑作選
◇これが雇用の流動性?
「退職代行」に1日で267人
3.常に見テイル これが気ニナル
春の若者関連データの読み解き方
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1.巻頭言
━━━━━━━◆◆
【「独学」と「我流」
そして「異質」であること】
今週は久々に、
自分の生き方について考える機会があり。
3週連続のライブが終わったり、
仕事の山をこえたりして。
逆にホッとして、立ち止まって、
いろいろ考えちゃいました。
ちょうど、ケリー・サイモンさんという
プロのギタリストが
「独学」と「我流」の違いについて投稿していました。
そう「独学」と「我流」は似て非なるものですね。
「独学」には「型」があり「学んで」いるけれど
「我流」は違います。
そこから色々考えちゃったのですけど。
そもそも、私は、勉強自体、
好きか嫌いかでいうと好きなのですけど。
ただ、もともと
人から教わるのが苦手な人なのです。
恩師はいます。影響を受けた先生もいます。
でも、それは
人間として魅力を感じたからであって。
勉強自体は自分で本を読んで考えることが
幼少期から多かったような。
ただ、そこからの悪いクセで。
「独学」のようで
「我流」になっていたと思うのです。
いま、仕事関連にしろ、楽器やスキーにしろ
「独学」のような「我流」の弊害を感じており。
あぁ、ちゃんと基礎を学ばなくては、
身に付けなくてはならなかったな、と。
反省しつつ、自分の道を貫き通しているな、と。
ここで、「そもそも人は一人で学ぶことが
できるのか?」という問いがあり。
人から「教えてもらう」のではなく
「一緒に学ぶ」というスタイルもあり。
いま、思うとコロナの際は
過激な大学批判というものがあり。
オンラインでいいではないか。
数年に一度、録画すればいいじゃないか、など。
ただ、一緒に学ぶ化学反応もあり。
それも、オンラインだけでは
実現しないものがあり。
たまたま、妻に叱られる機会があり、
その流れで、私の生き方についての議論となり。
自分自身が数ヶ月に1回感じる
「中途半端さ」について愚痴ると、
「それは、そういうものじゃないの?」という。
「深堀り」することは向いていなくて、
広く浅くなり、好奇心の塊であり。
ただ、それが特徴ではないかと。
そういえば、10年前に
大学の専任教員として採用された際に
恩師の竹内弘高先生(ICU理事長)に
「博士号目指します!」とゼミの
集まりでお伝えしたところ
「ノンエリート、ノンキャリアで
尖るという手もあるぞ」
とアドバイスを頂きました。
実際、そういう人生を歩んでいます。
その流れで、確認した
大事にしていることは
「異質」であることではないか、と。
異なる存在であることを恐れず、
異なるものを可能な限り尊重する、と。
それは実践できているのではないか、と。
「ほら、学生時代に、
竹内弘高先生に初めて会ったとき、
なんだこの先生は?先生なのか?
って思ったでしょう?
竹内先生に惹かれたのは、異質だからよ。
そして、異質であること、
それが大事なことでしょう?」と。なるほど。
さらに、最も向いている職業や役割に
まだ出会っていないのではないか、と。
「あなたはどうせ、自分語りをする」
「それよりも、ファシリテーターとして、
人の話を引き出す側にまわってはどうか?」と。
「ラジオパーソナリティーを目指すのもいいけれど
あなたは、それなのか?
いま、それなのか?」と。
なるほど、ナイスなフィード・バックです。
さすが、近くで私を見ているだけありますな。
夫婦で会話しながら、色々、みえてきました。
立ち止まる勇気、大事です。
そうそう、
先日はMXテレビ「田村淳のキキタイ!」と、
TOKYO FM「ビジトピ!」に出演し。
ともに、新装開店、リニューアルなのですね。
前者はもう10年くらい前から
呼んでもらっている番組ですが、
微妙にタイトルが変わり、セットも変わりました。
後者は1時間枠に。
ともに、最初のゲストとして
呼んでもらえて嬉しいです。
現場の熱もナイスでした。
田村淳さんの番組はTVerで見れますよ。
↓
2025年4月5日放送
「今更だけどコンプライアンスってなんだ?
放送開始100年
テレビはコンプラでつまらなくなったのか?」
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ビジトピの方は、
先週、37歳の若さで亡くなった
バウハウスのシンガー、Kennyのために、
VAN HALENの“Dreams”をかけてもらいました。
リクエストをお願いするのは夢でした。
ナイスな前口上、選曲かと。
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さて、今月、来月は
メディア出演、イベントも多数でして。
今週は肝いりの収録があります。
ついにあの人とスタジオで共演。
そして、4月25日に小田原で
セミナーに登壇します。ハイブリッド開催です。
よろしければ!
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働きがいの”今”
~働きがいの生まれる組織と場とは~
https://d.bmb.jp/9/1454/5889/XXXX
最新作
『50代上等!理不尽なことは
「週刊少年ジャンプ」から学んだ』
(常見陽平 平凡社新書)
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「退職代行」に1日で267人、入社初日の依頼まで…
これが雇用の流動性?
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【春の若者関連データの読み解き方】
春だ。若者関連の取材依頼、
コメント依頼が増えてきた。
今日もこれから
関連したテーマでJFNに出演する。
毎年書いていることだが、
数字や事実を読み解く際の
ポイントを書いておこう。
■理想の上司
明治安田生命保険が毎年発表。
新社会人へのアンケート調査をもとにしている。
要するに
「まだ正社員として組織で働いていない人」による
理想の上司である。
男性上司はタレントの内村光良、
女性上司は日本テレビアナウンサーの水卜麻美が
それぞれトップで、9年連続だった。
男性は2位が大谷翔平、3位が安住紳一郎、
女性は2位がいとうあさこ、3位が天海祐希だった。
大谷は「理想の新入社員」で
これまで上位だったが、
活躍ぶり、周りを鼓舞する発言などから
上司ランキングでも上位に入った。
親しみやすい、頼もしい、
めんどう見が良いなど特徴はなくはない。
毎年、発表しているデータであり、
経年の変化を追うことはできなくはない。
ただ、まだ働いていない人が、
認知度の高い人の中から選んだ上司であり、
企業で正社員で働いた経験を
元にしたものではないことに留意する必要がある。
■今年の新人は◯◯型
以前は日本生産性本部が発表していたが、
現在は産労総合研究所が発表している。
現状のものは、企業の人事担当者、
大学のキャリアセンター担当者等から成る
「新社会人の採用・育成研究会」が、
同団体が調査した「2025年3月卒業予定者の
採用・就職に関するアンケート」や
採用・就職支援活動等を踏まえて、
今年の新入社員の特徴と育成のヒントを
まとめたものである。つまり、
研究会の議論のもとに生まれたものである。
新入社員に自分たちをたとえてもらったものではない。
今年の新入社員は
「「変化を呼び込む! 新紙幣タイプ」だった。
↓説明文を引用する
2024年7月に20年ぶりに発行された新紙幣には、
偽造防止技術やユニバーサルデザインなど
最新技術が盛り込まれている。
これは、多様性を受け入れ、
最新のITリテラシーを身につけている
今年の新入社員のようだ。
一方で、新紙幣の導入にあたっては
設備や投資が必要となるように、
新入社員を受け入れる側は
コミュニケーションや育成の方法を
変えていくことが求められる。
彼らの存在によって、
企業や組織に変化が呼び込まれる可能性は高い。
「環境によっては使えない」などと
断言しないのが上品なのだが。
ちなみに、昨年は
「セレクト上手な新NISAタイプ」だった。
要するに特徴を捉えつつ
最近、登場したもの、
話題になったものにむすびつけて
発表するレポートだ。
この特徴は捉えておきたい。
■入社式報道
毎年、大手企業、不祥事企業などが取り上げられる。
網羅的に取材したわけではない。
どの企業を取り上げるかによって
見え方が変わる。
今年は各社、著名人を呼んだ、
感動的な演出を行ったなど、
新入社員をいかにおもてなしするか
という視点のニュースが話題となった。
もっとも、至れり尽くせり入社式をした
企業中心に取り上げるからそう見られてしまう。
答ありき、つくりた光景ありきの
報道になってしまっていないか。
なお、一時は入社式不要論を展開していた
メディアもあったが、
何事もなかったかのように報じている。
入社式はいかにも昭和の光景のようで
人材の獲得、定着が至上命題の昨今では
めぐりめぐって重要なイベントとなっている。
■若者の早期離職
厚生労働省が調査し、発表するものだ。
35年以上にわたり、3年で約3割辞めている。
昔も今も変わらない傾向である。
微増、微減する年があるが、
「若者の意識の変化」や
「ブラック企業問題」だけでは説明できない。
たとえば、新卒で社会に出る際の
求人倍率が悪化していて、
社会人になったあとに
求人倍率が回復した際などは、
転職が盛んになるので離職率は上がる。
逆に中途採用の求人倍率が悪化すると、微減する。
「転職する若者が増えている」
というが、この局面では
人材ビジネス会社の広告出稿も増えるので
普通に生活していると
「転職」を意識するようになるわけだ。
なお、業種別の離職率も公開されており、
宿泊業、飲食サービス業の離職率が
最も高く5割を超えているのだが、これをもって、
これらの業界の企業をブラック企業だと
断じるのもまたおかしい。
雇用が流動化している業界ともいえるからだ。
報道は「若者の打たれ弱さ」
「キャリア形成への意欲」
「ブラック企業が若者を襲う」という
印象を植え付けがちだが、立ち止まって考えたい。
なお、若者が早期離職できるのは、
早期離職をしても転職先があること、
まだ生活上で背負うものが少ないこと、
新卒ではわからなかった点に気付くことなど、
前提も確認しておきたい。
■退職代行サービス利用者
このサービスを提供する
企業の数字が公開されるが、
毎年、約40万人の大卒者が
社会に出ていることを考えると、
まだごくわずかだ。
なお「退職代行利用者が急増」と報じられるが、
あくまで代行サービス業者各社が発表する
利用実績をもとにしたものである。
あくまで私見だが、最近の利用者増は
報道によりサービスの認知度が上がったこと、
広告宣伝に力を入れていることも
理由の一つだろう。
都心を歩いていると
バニラ求人やホストクラブの広告カー同様に
モームリの広告カーが走っている。
労働者には職業選択の自由があることを
忘れてはいけない。
まだまだあるが、この辺で。
なんでも、数字や事実の前提を確認すること、
この世代に限らず、この時代、
だれもがそうではないかという視点を持つこと、
そもそも年齢が関係するのではないかと
疑ってみること、
意識と実態は異なること、
これが若者論を読み解く基本である。
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