常見陽平メルマガ『陽平界通信』第335号 エリック・クラプトンを観て考えたこと/野球部はクソなのか『文化系のための野球入門』
2025/04/23 (Wed) 08:59
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◆◆◆◆ 常見陽平メルマガ
◆◆◆ 『陽平界通信』第335号
◆◆ 2025.4.23 配信
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今週のアウトライン
━━━━━━━━━━━━━◆◆◆
1.巻頭言
「何」をやるか「どう」やるか「誰」とやるか
2.記事傑作選
◇北海道新聞連載<鳥の目虫の目 常見陽平>
「大学でどう学ぶか」濱中淳子著
3.書評 ほんのひとこと
【野球を考える『文化系のための野球入門』
(中野慧 光文社新書)】
◆◆━━━━━━━
1.巻頭言
━━━━━━━◆◆
【「何」をやるか「どう」やるか「誰」とやるか】
エリック・クラプトンの
日本武道館公演に行ってきました。
素晴らしい席で・・・。
クラプトンの表情もバッチリな上、
エフェクターを踏む音まで聴こえてきて。
凄まじい体験でした。
大変に贅沢な時間と空間でした。
もう、演奏も選曲も演出も最高で。
モニターに分割されて映る
クラプトンの顔、手、足、すべてに
興奮でした。
あまりにも感動しすぎて、
壊れかけのRadioのように
いや、レコードプレイヤーの
音飛びのように
何度もこの話をしてしまいます。
そして、思わず、毎日、
クラプトンのライブ盤を聴くわけです。
ご存知の方も多いかと思いますが、
クラプトンのライブは
彼のオリジナル曲だけでなく、
ブルースのスタンダード・ナンバーが
多数、演奏されます。
私が行った日も16曲中、8曲がカバーでした。
エリック・クラプトンのソロとしての
オリジナル曲は4曲で、
他、クリーム時代などのナンバーで。
とはいえ、カバーされたナンバーは
彼のライブの定番で。
もう完全に彼の曲なのですね。
いや、「これ、クラプトンの曲じゃ
ないのか」と今回、気付いた曲も多数で。
名うてのミュージシャンたちとの演奏は
大変に贅沢な時間、空間でございました。
そう、クラプトン以外のメンバーの演奏も
ナイスで。見せ場もバッチリあり。
クラプトンのトーン、堪能しました。
ふと考えたことがあり。
私が大事にしていることで、
「何」をやるかよりも、「どう」やるか、
「誰」とやるか、というものがあり。
いや、さすがにクラプトンは「何」をやるかを
大事にしていると思うのですけど。
でも、
「どう」やるか、「誰」とやるかを
大事にしているステージにも思えたのです。
楽曲をリスペクトしつつも、
クラプトン流の料理の仕方、
そして、仲間と生み出すグルーヴがナイスで。
こういうやり方は
私が大事にしていることでもあります。
お陰様で、かたい仕事から、やわらかい仕事まで
それこそ、官庁や自治体、大手企業の仕事もあれば
イベントやラジオで軽妙におしゃべりしたり、
趣味について原稿を書いて、
お金をもらうこともあるわけですが。
日々、ご依頼頂くのですが。
頼まれごとは常に試されごとで。
そして、私に期待しているからであり。
結局、私流に染め抜いてしまうし、
私流に楽しんでしまうのですね。
名ギタリストがそうであるように、
少し読んだだけで、聞いただけで、
私の仕事だなとわかるものを目指しています。
エリック・クラプトンももちろんですが
松本孝弘も布袋寅泰も
音を聴くと、あの人だとわかる、と。
一方、ふと立ち止まって考えたのですよ。
今さらですけど、
私がやりたいことってなんだろう、と。
明確なようで、ご依頼頂く仕事、
眼の前のやらざるを得ないことを、
自分流にやっていたら、それが楽しすぎて。
自分が心からやりたいこと、
ありたい姿とは何だろう、と。
ただ、今の姿と、あまり変わらず。
大学の教壇に上がり続けたいし。
メディアでコメントする機会を増やし、
レギュラー番組なんかも担当しつつ。
文学作品なんかを発表しつつ。
おしゃれして、美味しいものを食べる、と。
今の家を拠点としつつ、
仕事場と別荘を確保する、と。
まあ、今の生活の延長線上ですね。
というわけで、
「どう」やるか「誰」とやるかを
大事にする私ですが、
やりたいこと、ありたい姿を
サボってはいけないなあ、と。
4月25日に小田原でセミナーに登壇します。
ハイブリッド開催です。
つまり、オンラインでも参加できますよ。
よろしければ!
↓
働きがいの”今”
~働きがいの生まれる組織と場とは~
https://d.bmb.jp/9/1454/5994/XXXX
また、若い友人が
古民家改装宿泊施設を
オープンするそうで。
クラファンやっています。
私も応援するつもりです。
↓こちら、ぜひ!
https://d.bmb.jp/9/1454/5995/XXXX
『50代上等!理不尽なことは
「週刊少年ジャンプ」から学んだ』
(常見陽平 平凡社新書)
https://d.bmb.jp/9/1454/5996/XXXX
をよろしくお願いします。
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朝日新聞デジタルでコメントをしております。
https://d.bmb.jp/9/1454/5997/XXXX
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ヤフージャパンでコメントをしております。
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2.記事傑作選
━━━━━━━━━◆◆
<鳥の目虫の目 常見陽平>
「大学でどう学ぶか」濱中淳子著
(ちくまプリマー新書 946円)
https://d.bmb.jp/9/1454/5999/XXXX
◆◆━━━━━━━━━━━━━
3.書評 ほんのひとこと
━━━━━━━━━━━━━━━◆◆
【野球を考える
『文化系のための野球入門』
(中野慧 光文社新書)】
そういえば、少年野球チームに
4年間、所属していた。
藤野フライヤーズだ。
レギュラーではなく、たまにライトを守ったり、
代打として打席に立ったり。
楽しかったかどうかでいうと、微妙だ。
野球「部」ではなく、あくまで少年野球チームで。
当時、地元には少年野球チームが2チームあり。
どちらかというと、新興で、しかも人数も多くなく、
居心地がよいだろうと思って選んだのだが、
馴染めなかった。
そもそも、もともと私は集団生活が苦手で。
幼稚園が1年保育だったのだが、馴染めず。
「よい子の幼稚園」という名前だったのだが、
すでにグループが出来上がっているわけで、
悪い子の集団に見え。
お迎えのバスに乗らない必死の抵抗などを行った。
1年間、ずっと本を読んでいた。
人生初のアウェイな環境は
近所の公園であり、幼稚園なのだ。
人生の中では、ホームの環境をつくり出す、
その集団の中で天空の城ラピュタばりに
徹底的に浮くという処世術を身につけ、
なんとかやっているのだが。
気づけば、なんとなく、
体育会系的なものを、なかでも野球部的なものを
避けてきたように思える。
「全員野球」「フルスイング」など
何でも野球にたとえることを
おっさん話法と呼んだりする。
揚げ足取りにも見えるけど。
男社会の象徴のようにも見える。
実際、女子生徒と高校野球の関わりは
ときに論争を呼んだりもした。
一方、体育会の当事者、
野球を愛する人からすると、
これもまた誤解、偏見だと捉えられるだろう。
学問においても、
学際的な分野の学部が立ち上がり、
文理融合が叫ばれ続ける。
あ、この問題を論じる際に
この本はおすすめ。
名作、傑作
↓
『文系と理系はなぜ分かれたのか 』(隠岐さや香 星海社新書)
https://d.bmb.jp/9/1454/6000/XXXX
そもそも文化系と体育会系の違いは
何だろう、と。
むしろ、文化系においても、
体育会系ノリが強いと感じることもある。
ハラスメント問題などについて
問題提起する学者のゼミが、
体育会ノリということもよくある話だ。
『文化系のための野球入門
~「野球部はクソ」を解剖する~』
(中野慧 光文社新書)
を手にとりつつ考えたい。
野球とは何かを解剖する良著である。
https://d.bmb.jp/9/1454/6001/XXXX
熱量あふれる1冊である。
著者の知的好奇心、パッションが半端ない。
圧倒的な作業量にそれが現れている。
いや、実際の文章は実にクールで誠実なのだが。
膨大な史資料、証言をもとに、
野球とは、体育会系とは何かが検証されていく。
なお、体育会系をめぐる証言では、
私の記事も引用されている。
改めて、野球は深い。
野球というスポーツだけでなく、
関連した諸問題について、
社会学者が研究を積み重ねてきたことがわかる。
たとえば、女性マネジャーなどに関して
研究した学者もいる。
著者は、膨大な数の先行研究をレビューし、
様々な視点から野球を読み解いていく。
スポーツとは何かを問う1冊でもある。
野球とは観るものであり、
するものでもあり、
関わるものでもある。
その、するスポーツにおいても、
ガチ勢、ゆる勢とに分化する。
日本人はどのように野球と出会い、
ともに歩んできたのか。
その歴史を検証する本でもある。
個人的にツボだったのは、
女子野球が盛り上がっているようで
ソフトボールをする女性が減っている、と。
全体では女性野球関連スポーツ人口が
減っていないか、と。
また、社会人野球という日本独自の
システムに着目しているのもナイスだった。
野球と真摯に向き合う姿勢は、
人々が思い描く野球部、
体育会系そのものの姿勢のようで、
結果として、文化としての野球を、
文化系のアプローチで解き明かすことに
見事に成功している。
考えが深まり、視野が広がる1冊だ。
圧倒的なボリューム、
熱量をまだ消化しきれていないが、
野球や体育会系への見方が変わり、
知的好奇心が刺激される。
ぜひ、手にとってほしい。
『文化系のための野球入門
~「野球部はクソ」を解剖する~』
(中野慧 光文社新書)
https://d.bmb.jp/9/1454/6002/XXXX
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皆さんからの人生相談メールを
お待ちしております。
件名に『人生相談』とご記入の上、
ペンネーム(実名も可)、
年齢(可能であれば)、
性別、相談内容をお送りください。
yoheitsunemi@gmail.comまで!
よろしくお願いします!
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配信停止等はこちらのURLからお願いします
https://d.bmb.jp/9/1454/6003/XXXX
発行人:常見陽平
お問い合わせ先 E-Mail
yoheitsunemi@gmail.com
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「何」をやるか「どう」やるか「誰」とやるか
2.記事傑作選
◇北海道新聞連載<鳥の目虫の目 常見陽平>
「大学でどう学ぶか」濱中淳子著
3.書評 ほんのひとこと
【野球を考える『文化系のための野球入門』
(中野慧 光文社新書)】
◆◆━━━━━━━
1.巻頭言
━━━━━━━◆◆
【「何」をやるか「どう」やるか「誰」とやるか】
エリック・クラプトンの
日本武道館公演に行ってきました。
素晴らしい席で・・・。
クラプトンの表情もバッチリな上、
エフェクターを踏む音まで聴こえてきて。
凄まじい体験でした。
大変に贅沢な時間と空間でした。
もう、演奏も選曲も演出も最高で。
モニターに分割されて映る
クラプトンの顔、手、足、すべてに
興奮でした。
あまりにも感動しすぎて、
壊れかけのRadioのように
いや、レコードプレイヤーの
音飛びのように
何度もこの話をしてしまいます。
そして、思わず、毎日、
クラプトンのライブ盤を聴くわけです。
ご存知の方も多いかと思いますが、
クラプトンのライブは
彼のオリジナル曲だけでなく、
ブルースのスタンダード・ナンバーが
多数、演奏されます。
私が行った日も16曲中、8曲がカバーでした。
エリック・クラプトンのソロとしての
オリジナル曲は4曲で、
他、クリーム時代などのナンバーで。
とはいえ、カバーされたナンバーは
彼のライブの定番で。
もう完全に彼の曲なのですね。
いや、「これ、クラプトンの曲じゃ
ないのか」と今回、気付いた曲も多数で。
名うてのミュージシャンたちとの演奏は
大変に贅沢な時間、空間でございました。
そう、クラプトン以外のメンバーの演奏も
ナイスで。見せ場もバッチリあり。
クラプトンのトーン、堪能しました。
ふと考えたことがあり。
私が大事にしていることで、
「何」をやるかよりも、「どう」やるか、
「誰」とやるか、というものがあり。
いや、さすがにクラプトンは「何」をやるかを
大事にしていると思うのですけど。
でも、
「どう」やるか、「誰」とやるかを
大事にしているステージにも思えたのです。
楽曲をリスペクトしつつも、
クラプトン流の料理の仕方、
そして、仲間と生み出すグルーヴがナイスで。
こういうやり方は
私が大事にしていることでもあります。
お陰様で、かたい仕事から、やわらかい仕事まで
それこそ、官庁や自治体、大手企業の仕事もあれば
イベントやラジオで軽妙におしゃべりしたり、
趣味について原稿を書いて、
お金をもらうこともあるわけですが。
日々、ご依頼頂くのですが。
頼まれごとは常に試されごとで。
そして、私に期待しているからであり。
結局、私流に染め抜いてしまうし、
私流に楽しんでしまうのですね。
名ギタリストがそうであるように、
少し読んだだけで、聞いただけで、
私の仕事だなとわかるものを目指しています。
エリック・クラプトンももちろんですが
松本孝弘も布袋寅泰も
音を聴くと、あの人だとわかる、と。
一方、ふと立ち止まって考えたのですよ。
今さらですけど、
私がやりたいことってなんだろう、と。
明確なようで、ご依頼頂く仕事、
眼の前のやらざるを得ないことを、
自分流にやっていたら、それが楽しすぎて。
自分が心からやりたいこと、
ありたい姿とは何だろう、と。
ただ、今の姿と、あまり変わらず。
大学の教壇に上がり続けたいし。
メディアでコメントする機会を増やし、
レギュラー番組なんかも担当しつつ。
文学作品なんかを発表しつつ。
おしゃれして、美味しいものを食べる、と。
今の家を拠点としつつ、
仕事場と別荘を確保する、と。
まあ、今の生活の延長線上ですね。
というわけで、
「どう」やるか「誰」とやるかを
大事にする私ですが、
やりたいこと、ありたい姿を
サボってはいけないなあ、と。
4月25日に小田原でセミナーに登壇します。
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つまり、オンラインでも参加できますよ。
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「週刊少年ジャンプ」から学んだ』
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2.記事傑作選
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「大学でどう学ぶか」濱中淳子著
(ちくまプリマー新書 946円)
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3.書評 ほんのひとこと
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【野球を考える
『文化系のための野球入門』
(中野慧 光文社新書)】
そういえば、少年野球チームに
4年間、所属していた。
藤野フライヤーズだ。
レギュラーではなく、たまにライトを守ったり、
代打として打席に立ったり。
楽しかったかどうかでいうと、微妙だ。
野球「部」ではなく、あくまで少年野球チームで。
当時、地元には少年野球チームが2チームあり。
どちらかというと、新興で、しかも人数も多くなく、
居心地がよいだろうと思って選んだのだが、
馴染めなかった。
そもそも、もともと私は集団生活が苦手で。
幼稚園が1年保育だったのだが、馴染めず。
「よい子の幼稚園」という名前だったのだが、
すでにグループが出来上がっているわけで、
悪い子の集団に見え。
お迎えのバスに乗らない必死の抵抗などを行った。
1年間、ずっと本を読んでいた。
人生初のアウェイな環境は
近所の公園であり、幼稚園なのだ。
人生の中では、ホームの環境をつくり出す、
その集団の中で天空の城ラピュタばりに
徹底的に浮くという処世術を身につけ、
なんとかやっているのだが。
気づけば、なんとなく、
体育会系的なものを、なかでも野球部的なものを
避けてきたように思える。
「全員野球」「フルスイング」など
何でも野球にたとえることを
おっさん話法と呼んだりする。
揚げ足取りにも見えるけど。
男社会の象徴のようにも見える。
実際、女子生徒と高校野球の関わりは
ときに論争を呼んだりもした。
一方、体育会の当事者、
野球を愛する人からすると、
これもまた誤解、偏見だと捉えられるだろう。
学問においても、
学際的な分野の学部が立ち上がり、
文理融合が叫ばれ続ける。
あ、この問題を論じる際に
この本はおすすめ。
名作、傑作
↓
『文系と理系はなぜ分かれたのか 』(隠岐さや香 星海社新書)
https://d.bmb.jp/9/1454/6000/XXXX
そもそも文化系と体育会系の違いは
何だろう、と。
むしろ、文化系においても、
体育会系ノリが強いと感じることもある。
ハラスメント問題などについて
問題提起する学者のゼミが、
体育会ノリということもよくある話だ。
『文化系のための野球入門
~「野球部はクソ」を解剖する~』
(中野慧 光文社新書)
を手にとりつつ考えたい。
野球とは何かを解剖する良著である。
https://d.bmb.jp/9/1454/6001/XXXX
熱量あふれる1冊である。
著者の知的好奇心、パッションが半端ない。
圧倒的な作業量にそれが現れている。
いや、実際の文章は実にクールで誠実なのだが。
膨大な史資料、証言をもとに、
野球とは、体育会系とは何かが検証されていく。
なお、体育会系をめぐる証言では、
私の記事も引用されている。
改めて、野球は深い。
野球というスポーツだけでなく、
関連した諸問題について、
社会学者が研究を積み重ねてきたことがわかる。
たとえば、女性マネジャーなどに関して
研究した学者もいる。
著者は、膨大な数の先行研究をレビューし、
様々な視点から野球を読み解いていく。
スポーツとは何かを問う1冊でもある。
野球とは観るものであり、
するものでもあり、
関わるものでもある。
その、するスポーツにおいても、
ガチ勢、ゆる勢とに分化する。
日本人はどのように野球と出会い、
ともに歩んできたのか。
その歴史を検証する本でもある。
個人的にツボだったのは、
女子野球が盛り上がっているようで
ソフトボールをする女性が減っている、と。
全体では女性野球関連スポーツ人口が
減っていないか、と。
また、社会人野球という日本独自の
システムに着目しているのもナイスだった。
野球と真摯に向き合う姿勢は、
人々が思い描く野球部、
体育会系そのものの姿勢のようで、
結果として、文化としての野球を、
文化系のアプローチで解き明かすことに
見事に成功している。
考えが深まり、視野が広がる1冊だ。
圧倒的なボリューム、
熱量をまだ消化しきれていないが、
野球や体育会系への見方が変わり、
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