常見陽平メルマガ『陽平界通信』 第366号 言いやすい雰囲気をつくる/忘年会・新年会で食べたいご馳走たち
2025/12/03 (Wed) 08:39
◆◆◆◆◆━━━━━━━━━━━━━━━
◆◆◆◆ 常見陽平メルマガ
◆◆◆ 『陽平界通信』第366号
◆◆ 2025.12.3配信
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今週のアウトライン
━━━━━━━━━━━━━◆◆◆
1.巻頭言
言いやすい雰囲気をつくる
2.記事傑作選
◇日本の労働社会を捉え直す新刊
『日本の就活』とは?
中野慧『文化系のための野球入門』
◇高市首相「馬車馬」発言の余波
竹信三恵子の信じられないホントの話
◇「ワーク・ライフ・バランス充実」
男性が豪語 女性に偏る負担
◇最新作『日本の就活』をリリース
◇新卒一括採用、就活には
腹が立つほどの合理性がある
◇「Fランク大学って言うな」
日本の大学の現状について
3.常ミシュラン
年末年始に食べたいご馳走たち
◆◆━━━━━━━
1.巻頭言
━━━━━━━◆◆
【言いやすい雰囲気をつくる】
12月ですね。師走ですよ。
いかにも、おっさん臭い感想ですけど、
年々、1年が早く感じるようになっており。
時代のスピード感も加速しているのか、
10日刻みくらいで見える視界が変わり。
1年前では考えられない光景が広がっています。
100年に1度の変化が毎年起こる時代を
私たちは生きています。
今年を振り返る企画ラッシュなのですが、
「1年」という単位は振り返る単位として
適切なのかと考えたりもします。
より短期、中期、長期の振り返りも
必要なのではないか、と。
今年の振り返りは別途しますけど。
「立ち止まって考える」ことを
大切にした1年でした。
より具体的なアクションの一つは、
SNS上の炎上を、ちょっと落ち着いてから、
一呼吸おいてから考えることでして。
そして、世の中に可能な限り自由な空気、
モノを言いやすい空気をつくることでして。
私が守りたいことと言えば、
「風刺」
「深夜ラジオ的トーク」
「放課後の教室、部室のような空気」
「タバコ部屋的なトーク(タバコすいませんけど)」
「親父ギャグ」
「文化としての下ネタ」
「打ち明け話」
でして。
何かとコンプライアンスが叫ばれる世の中で、
これらが大事なことは承知しておりますし、
守っている方だと思いますし、
嘘・差別・暴力を
根絶すべきだと考えているのですが、
なんというか、心からの本音を言いやすい、
打ち明けやすい世の中を
つくりたいなと思っているわけです。
ちょうど先日、新語・流行語大賞が発表され。
高市早苗氏の、
あの発言が受賞したわけで。
受賞コメントも含めて、大炎上だったのですが。
賞を出したことに関する批判
持ち上げ、忖度だという批判が渦巻きました。
私、あれは「風刺」「皮肉」だと捉えました。
あの発言を「礼賛」「肯定」するのではなく
「批判」し。さらには「記録」「記憶」する、と。
審査員の顔ぶれ(政権に批判的な人多めです)
主張、過去の受賞の傾向からすると、です。
賞の性質からしても、です。
もっとも、字面だけではそりゃ、
批判が殺到するでしょう。
高市氏に、賞を渡す様子など
事実、静止画だけみると
礼賛し、お墨付きを与えているように見えます。
でも、違うのです。
彼女のあの言葉自体、
私は何度も批判してきましたよ。
日本で最も批判した1人だと思いますよ。
SNS上の影響力はあまりない私ですが
新聞、テレビ、ラジオ、YouTubeなどで
高市のあの発言を批判した掲載件数では
おそらく私が日本一です。
あらためて、私はあの発言に対して
批判的であるという立場は明らかに
しておきます。
もっとも、
私は新語・流行語大賞らしい
問題提起だと思いました。
一生懸命、警鐘を鳴らしているのではないか、と。
褒め殺しではないか、と。
「風刺」は知的で、文化的な批判なのです。
これが否定された瞬間、社会は
後退するのではないか、と。
なにより、あの賞は
「記録」「記憶」することに意味があるのです。
もちろん、あの言葉を聞いただけで
嫌な気持ちになる人もいるでしょう。
私もそうです。
一方、あの言葉が
「なかったこと」になることの方が
恐ろしくありませんか。
受賞の場では、高市は釈明も行いました。
朝日新聞や東京新聞の記者は
単独インタビューで
記者の質問であの言質をとったでしょうか。
もともとあの賞は
礼賛でもなんでもなく
批判、皮肉、繰り返しになりますが、記録、記憶
の意味で賞を与えます。
安倍政権のときには
批判的な文脈で
何度も政策や発言を取り上げました。
いや、賞が始まってからずっとそうです。
約40年間にわたって、です。
私はこれは抵抗、批判だと捉えました。
もっとも、
そんな余裕もなくなっているのでしょうね。
特に知識人と言われる人たちが脊髄反射したことに
失望しました。
批判的思考が必要です。
批判的思考とは何かを貶すのではなく
本当なのか?
何なのか?
なぜなのか?
と問う姿勢です。
こういうときに一歩ひいて
補助線をひくのが知識人の仕事です。
だから、私は
改めてあの言葉を肯定しません。
ましてや過労、過労死を礼賛するはずがありません。
ただ
記録することの意味はあると考えます。
高市氏が発言を撤回しているなら
やや話は変わりますが
撤回していないわけで。
風化させないアクションだと捉えました。
こういうことを
言いにくい社会
知識人までが
脊髄反射する社会こそ
やばいと思うのです。
という話を、
このエントリーにまとめましたので、
リンク先も含めてご覧ください。
高市早苗の流行語大賞をめぐる炎上。
その本質は風刺、褒め殺しだ
モヤモヤした人、少しだけ聞いてほしい
(常見陽平)
https://d.bmb.jp/9/1454/8049/XXXX
やや話は飛びますが。この1週間くらいで、
複数の卒業生と、個別に会う機会があり。
大学時代の講義に、感謝の言葉をいただき。
自分の意見を主張する力が磨かれた、と。
そして、モノを言いやすい空気を
つくってくれて嬉しかった、と。
たしかに、その空気、雰囲気づくりと、
モノを言う一歩前に出る勇気を
後押しすることにこだわってきました。
朝日新聞コメントプラスの2周年記念で、
磯野真穂さんと対談しており。
そこでも、モノを言いやすい空気をつくる
ということを提唱しております。
「地雷を踏んでも…」コメントする覚悟
常見陽平さんと磯野真穂さんが対談
コメントプラス2周年
https://d.bmb.jp/9/1454/8050/XXXX
最後に、筑紫哲也さんの「NEWS23」
最後の出演時のメッセージを引用します。
私が大事にしている言葉で、何度も読み返し、
自分を奮い立たせてきました。
↓
来週からの番組リニューアルで、
番組名から私の名前が消えます。
そして私は編集長でもなくなります。
そういう場合、普通は
18年半を振り返って大特集をやるとか、
この番組のために生まれた名曲
「最後のニュース」を
井上陽水さんに唄ってもらうとか、
ひと騒ぎするものであります。
しかし、それをやりません。
スタジオでの花束贈呈もありません。
なぜかといえば、番組が終わるわけでもなく、
私がいなくなるわけでもないからです。
私は体力の許す範囲、そして番組にとって
プラスになると思える範囲で、
これからもこの番組にかかわっていきます。
そんなことより変わらないのは、
長い間みなさんの支持によってつくられた
この番組のありようです。
それを私たちは
「NEWS23のDNA」と呼んできました。
力の強いもの、大きな権力に対する
監視の役を果たそうとすること。
とかく一つの方向に流れやすいこの国で、
あ、この傾向は
テレビの影響が大きいんですけれど、
少数派であることを恐れないこと。
多様な意見や立場を登場させることで、
この社会に自由の気風を保つこと。
それを、すべてまっとうできたとは言いません。
しかし、そういう意思を持つ
番組であろうとは努めてまいりました。
これからも、その松明(たいまつ)は
受け継がれていきます。
この18年の間、どうして番組が生き残れたのかと、
改めて考えてみました。
いちばんの理由は、
ご覧いただいている皆さまからの信頼感という
支えが大きかったと思います。
どうぞこれからも変わらず、
NEWS23をよろしくお願いいたします。
2008年3月28日の放送でして。
当時、私はなんと、番組から書き起こしていました。
録画して、何度も観ていたのでした。
今回は、この記事からの引用です
(長い引用ですみません)。
筑紫哲也が最後の「23」で語ったこと。
そして樹木希林に「つじつま合わせ」と
例えた肺がん闘病の日々
https://d.bmb.jp/9/1454/8051/XXXX
そういえば、学生から感謝された、
私がすっかり忘れていた言葉を思い出しました。
いや、学生の人生を変えるような一言を、
私も言っているようで。
それを忘れているのは、よくないなと思いつつ。
ただ、それだけ、ナチュラルに
自分に染み付いている言葉なのでしょう。
「異質であること、
少数派になることをおそれるな」
今日もこれを大切に生きていきたいな、と。
大阪で忘年会的なイベントを開催しますよ。
12月28日に大阪で
出版記念イベントを開催します。
西日本の皆様、いや、東海エリア、
中四国、九州の皆さんも
大阪に遊びにきませんか?
帰省中の皆さんもぜひ!
https://d.bmb.jp/9/1454/8052/XXXX
『日本の就活』(岩波新書)
https://d.bmb.jp/9/1454/8053/XXXX
は、ようやくAmazonでも買えるようになり。
電子版の配信も始まりました。
書店でも大プッシュ中です。
書店によっては、ランクインしているようですね。
おかげさまで、よくぞ書いてくれたという声多数です。
やはり6章が支持されています。
全国の書店員さん、
手書きPOP、サイン本、イベント、やりますよ。
著者、編集者の皆様、対談などぜひ。
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昨年、リリースした
『50代上等!理不尽なことは
「週刊少年ジャンプ」から学んだ』
(常見陽平 平凡社新書)
https://d.bmb.jp/9/1454/8054/XXXX
をよろしくお願いします。
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ラジオ番組「試みの水平線
~常見陽平の人生相談RADIO~」やっています。
↓YouTubeのアーカイブです。
大ブレーク中の白坂リサさんとお届けしています。
https://d.bmb.jp/9/1454/8055/XXXX
https://d.bmb.jp/9/1454/8056/XXXX
https://d.bmb.jp/9/1454/8057/XXXX
https://d.bmb.jp/9/1454/8058/XXXX
・・・番組スポンサー、激しく募集しています。
お声がけをぜひ。
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朝日新聞デジタルでコメントをしております。
https://d.bmb.jp/9/1454/8059/XXXX
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ヤフージャパンでコメントをしております。
https://d.bmb.jp/9/1454/8060/XXXX
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◆◆━━━━━━━━━
2.記事傑作選
━━━━━━━━━◆◆
評論家・常見陽平さん登場!
日本の労働社会を捉え直す新刊
『日本の就活』とは?
中野慧『文化系のための野球入門』
(旧にどね研究所)
https://d.bmb.jp/9/1454/8061/XXXX
高市首相「馬車馬」発言の余波~
どうなる脱・過労死?
【竹信三恵子の信じられないホントの話】
20251128
https://d.bmb.jp/9/1454/8062/XXXX
男性が豪語できる
「ワーク・ライフ・バランス充実」
女性に偏る負担
https://d.bmb.jp/9/1454/8063/XXXX
最新作『日本の就活』をリリースしました
新卒一括採用には腹が立つほどの合理性がある
https://d.bmb.jp/9/1454/8064/XXXX
「新卒一括採用、就活には
腹が立つほどの合理性がある」
『日本の就活』の感想を共有します
https://d.bmb.jp/9/1454/8065/XXXX
「Fランク大学って言うな」
メディアが報じない、
SNSでも誤解されている
日本の大学の現状について
https://d.bmb.jp/9/1454/8066/XXXX
◆◆━━━━━━━━━━━
3.常ミシュラン
━━━━━━━━━━━◆◆
【年末年始に食べたいご馳走たち】
まず、お詫び。
今年は「常ミシュラン 2025」の発表を
取りやめることにした。
いや、もともと
毎年、発表しているわけでもなく。
外食はしているのだが、
新規開拓を完全にサボっており。
とはいえ、美味しい店紹介をサボるわけではない。
忘年会・新年会がやってきた。
この時期に、ぜひ食べていただきたい
ご馳走たちをご紹介。
ふぐコース すし屋の野八(浅草)
https://d.bmb.jp/9/1454/8067/XXXX
もう20年以上お世話になっている野八さん。
この時期は、なんと言っても、
ふぐコースがおすすめ。
てっさ(ふぐの刺身)を含む刺身の盛り合わせ、
てっちり、唐揚げ、雑炊とまさにフルコース。
てっさは昆布締めのものがあり。
てっちりは、包丁の入れ方に寿司屋のこだわりが。
寿司は五貫程度なのだが、
江戸前の魅力が詰まっている。
東京でふぐを食べるなら、野八で決まり!
黒豚しゃぶしゃぶコース 松玄恵比寿(恵比寿)
https://d.bmb.jp/9/1454/8068/XXXX
今年、最も利用した店の一つ、松玄恵比寿。
アラカルトも楽しいのだが、
この黒豚しゃぶしゃぶコースは、
美味しいものが詰まっており。
飲み放題をつけることもでき。何かとお得。
しゃぶしゃぶのあとのスープで食べる蕎麦も最高。
イタリアンフルコース divino(水道橋、九段下)
https://d.bmb.jp/9/1454/8069/XXXX
麹町から移転したこの店。
今年は今のところ2回利用。
大事な会食にぴったり。
フルコースに大満足。いちいち美味しい。
特に豚の頭から尻尾まで活用した前菜盛り合わせ、
一工夫したパスタが私の好み。
焼き肉の豪華盛り合わせ 平城苑(浅草)
https://d.bmb.jp/9/1454/8070/XXXX
今年は職員とよく行った焼き肉屋さん。
この店も、約20年お世話になっており。
コースも充実しているが、
豪華盛り合わせが見た目も楽しい。
お土産用のキムチもある。
鴨うどんすき 蕎上人(浅草)
https://d.bmb.jp/9/1454/8071/XXXX
やはり約20年お世話になっているお店。
大学の語学クラスの忘年会、
高校の蕎麦・うどん部の会合でよく使う。
アラカルトも楽しいが、
鴨肉の入ったうどんすきが絶品。
結局、またかよと思われるかもしれないが。
これらの店が好きすぎて。いつも使っていたな。
これからもよろしく。
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皆さんからの人生相談メールを
お待ちしております。
件名に『人生相談』とご記入の上、
ペンネーム(実名も可)、
年齢(可能であれば)、
性別、相談内容をお送りください。
yoheitsunemi@gmail.comまで!
よろしくお願いします!
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配信停止等はこちらのURLからお願いします
https://d.bmb.jp/9/1454/8072/XXXX
発行人:常見陽平
お問い合わせ先 E-Mail
yoheitsunemi@gmail.com
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1.巻頭言
言いやすい雰囲気をつくる
2.記事傑作選
◇日本の労働社会を捉え直す新刊
『日本の就活』とは?
中野慧『文化系のための野球入門』
◇高市首相「馬車馬」発言の余波
竹信三恵子の信じられないホントの話
◇「ワーク・ライフ・バランス充実」
男性が豪語 女性に偏る負担
◇最新作『日本の就活』をリリース
◇新卒一括採用、就活には
腹が立つほどの合理性がある
◇「Fランク大学って言うな」
日本の大学の現状について
3.常ミシュラン
年末年始に食べたいご馳走たち
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1.巻頭言
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【言いやすい雰囲気をつくる】
12月ですね。師走ですよ。
いかにも、おっさん臭い感想ですけど、
年々、1年が早く感じるようになっており。
時代のスピード感も加速しているのか、
10日刻みくらいで見える視界が変わり。
1年前では考えられない光景が広がっています。
100年に1度の変化が毎年起こる時代を
私たちは生きています。
今年を振り返る企画ラッシュなのですが、
「1年」という単位は振り返る単位として
適切なのかと考えたりもします。
より短期、中期、長期の振り返りも
必要なのではないか、と。
今年の振り返りは別途しますけど。
「立ち止まって考える」ことを
大切にした1年でした。
より具体的なアクションの一つは、
SNS上の炎上を、ちょっと落ち着いてから、
一呼吸おいてから考えることでして。
そして、世の中に可能な限り自由な空気、
モノを言いやすい空気をつくることでして。
私が守りたいことと言えば、
「風刺」
「深夜ラジオ的トーク」
「放課後の教室、部室のような空気」
「タバコ部屋的なトーク(タバコすいませんけど)」
「親父ギャグ」
「文化としての下ネタ」
「打ち明け話」
でして。
何かとコンプライアンスが叫ばれる世の中で、
これらが大事なことは承知しておりますし、
守っている方だと思いますし、
嘘・差別・暴力を
根絶すべきだと考えているのですが、
なんというか、心からの本音を言いやすい、
打ち明けやすい世の中を
つくりたいなと思っているわけです。
ちょうど先日、新語・流行語大賞が発表され。
高市早苗氏の、
あの発言が受賞したわけで。
受賞コメントも含めて、大炎上だったのですが。
賞を出したことに関する批判
持ち上げ、忖度だという批判が渦巻きました。
私、あれは「風刺」「皮肉」だと捉えました。
あの発言を「礼賛」「肯定」するのではなく
「批判」し。さらには「記録」「記憶」する、と。
審査員の顔ぶれ(政権に批判的な人多めです)
主張、過去の受賞の傾向からすると、です。
賞の性質からしても、です。
もっとも、字面だけではそりゃ、
批判が殺到するでしょう。
高市氏に、賞を渡す様子など
事実、静止画だけみると
礼賛し、お墨付きを与えているように見えます。
でも、違うのです。
彼女のあの言葉自体、
私は何度も批判してきましたよ。
日本で最も批判した1人だと思いますよ。
SNS上の影響力はあまりない私ですが
新聞、テレビ、ラジオ、YouTubeなどで
高市のあの発言を批判した掲載件数では
おそらく私が日本一です。
あらためて、私はあの発言に対して
批判的であるという立場は明らかに
しておきます。
もっとも、
私は新語・流行語大賞らしい
問題提起だと思いました。
一生懸命、警鐘を鳴らしているのではないか、と。
褒め殺しではないか、と。
「風刺」は知的で、文化的な批判なのです。
これが否定された瞬間、社会は
後退するのではないか、と。
なにより、あの賞は
「記録」「記憶」することに意味があるのです。
もちろん、あの言葉を聞いただけで
嫌な気持ちになる人もいるでしょう。
私もそうです。
一方、あの言葉が
「なかったこと」になることの方が
恐ろしくありませんか。
受賞の場では、高市は釈明も行いました。
朝日新聞や東京新聞の記者は
単独インタビューで
記者の質問であの言質をとったでしょうか。
もともとあの賞は
礼賛でもなんでもなく
批判、皮肉、繰り返しになりますが、記録、記憶
の意味で賞を与えます。
安倍政権のときには
批判的な文脈で
何度も政策や発言を取り上げました。
いや、賞が始まってからずっとそうです。
約40年間にわたって、です。
私はこれは抵抗、批判だと捉えました。
もっとも、
そんな余裕もなくなっているのでしょうね。
特に知識人と言われる人たちが脊髄反射したことに
失望しました。
批判的思考が必要です。
批判的思考とは何かを貶すのではなく
本当なのか?
何なのか?
なぜなのか?
と問う姿勢です。
こういうときに一歩ひいて
補助線をひくのが知識人の仕事です。
だから、私は
改めてあの言葉を肯定しません。
ましてや過労、過労死を礼賛するはずがありません。
ただ
記録することの意味はあると考えます。
高市氏が発言を撤回しているなら
やや話は変わりますが
撤回していないわけで。
風化させないアクションだと捉えました。
こういうことを
言いにくい社会
知識人までが
脊髄反射する社会こそ
やばいと思うのです。
という話を、
このエントリーにまとめましたので、
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高市早苗の流行語大賞をめぐる炎上。
その本質は風刺、褒め殺しだ
モヤモヤした人、少しだけ聞いてほしい
(常見陽平)
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やや話は飛びますが。この1週間くらいで、
複数の卒業生と、個別に会う機会があり。
大学時代の講義に、感謝の言葉をいただき。
自分の意見を主張する力が磨かれた、と。
そして、モノを言いやすい空気を
つくってくれて嬉しかった、と。
たしかに、その空気、雰囲気づくりと、
モノを言う一歩前に出る勇気を
後押しすることにこだわってきました。
朝日新聞コメントプラスの2周年記念で、
磯野真穂さんと対談しており。
そこでも、モノを言いやすい空気をつくる
ということを提唱しております。
「地雷を踏んでも…」コメントする覚悟
常見陽平さんと磯野真穂さんが対談
コメントプラス2周年
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最後に、筑紫哲也さんの「NEWS23」
最後の出演時のメッセージを引用します。
私が大事にしている言葉で、何度も読み返し、
自分を奮い立たせてきました。
↓
来週からの番組リニューアルで、
番組名から私の名前が消えます。
そして私は編集長でもなくなります。
そういう場合、普通は
18年半を振り返って大特集をやるとか、
この番組のために生まれた名曲
「最後のニュース」を
井上陽水さんに唄ってもらうとか、
ひと騒ぎするものであります。
しかし、それをやりません。
スタジオでの花束贈呈もありません。
なぜかといえば、番組が終わるわけでもなく、
私がいなくなるわけでもないからです。
私は体力の許す範囲、そして番組にとって
プラスになると思える範囲で、
これからもこの番組にかかわっていきます。
そんなことより変わらないのは、
長い間みなさんの支持によってつくられた
この番組のありようです。
それを私たちは
「NEWS23のDNA」と呼んできました。
力の強いもの、大きな権力に対する
監視の役を果たそうとすること。
とかく一つの方向に流れやすいこの国で、
あ、この傾向は
テレビの影響が大きいんですけれど、
少数派であることを恐れないこと。
多様な意見や立場を登場させることで、
この社会に自由の気風を保つこと。
それを、すべてまっとうできたとは言いません。
しかし、そういう意思を持つ
番組であろうとは努めてまいりました。
これからも、その松明(たいまつ)は
受け継がれていきます。
この18年の間、どうして番組が生き残れたのかと、
改めて考えてみました。
いちばんの理由は、
ご覧いただいている皆さまからの信頼感という
支えが大きかったと思います。
どうぞこれからも変わらず、
NEWS23をよろしくお願いいたします。
2008年3月28日の放送でして。
当時、私はなんと、番組から書き起こしていました。
録画して、何度も観ていたのでした。
今回は、この記事からの引用です
(長い引用ですみません)。
筑紫哲也が最後の「23」で語ったこと。
そして樹木希林に「つじつま合わせ」と
例えた肺がん闘病の日々
https://d.bmb.jp/9/1454/8051/XXXX
そういえば、学生から感謝された、
私がすっかり忘れていた言葉を思い出しました。
いや、学生の人生を変えるような一言を、
私も言っているようで。
それを忘れているのは、よくないなと思いつつ。
ただ、それだけ、ナチュラルに
自分に染み付いている言葉なのでしょう。
「異質であること、
少数派になることをおそれるな」
今日もこれを大切に生きていきたいな、と。
大阪で忘年会的なイベントを開催しますよ。
12月28日に大阪で
出版記念イベントを開催します。
西日本の皆様、いや、東海エリア、
中四国、九州の皆さんも
大阪に遊びにきませんか?
帰省中の皆さんもぜひ!
https://d.bmb.jp/9/1454/8052/XXXX
『日本の就活』(岩波新書)
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は、ようやくAmazonでも買えるようになり。
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書店でも大プッシュ中です。
書店によっては、ランクインしているようですね。
おかげさまで、よくぞ書いてくれたという声多数です。
やはり6章が支持されています。
全国の書店員さん、
手書きPOP、サイン本、イベント、やりますよ。
著者、編集者の皆様、対談などぜひ。
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昨年、リリースした
『50代上等!理不尽なことは
「週刊少年ジャンプ」から学んだ』
(常見陽平 平凡社新書)
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をよろしくお願いします。
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~常見陽平の人生相談RADIO~」やっています。
↓YouTubeのアーカイブです。
大ブレーク中の白坂リサさんとお届けしています。
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お声がけをぜひ。
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2.記事傑作選
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評論家・常見陽平さん登場!
日本の労働社会を捉え直す新刊
『日本の就活』とは?
中野慧『文化系のための野球入門』
(旧にどね研究所)
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高市首相「馬車馬」発言の余波~
どうなる脱・過労死?
【竹信三恵子の信じられないホントの話】
20251128
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男性が豪語できる
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最新作『日本の就活』をリリースしました
新卒一括採用には腹が立つほどの合理性がある
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「新卒一括採用、就活には
腹が立つほどの合理性がある」
『日本の就活』の感想を共有します
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「Fランク大学って言うな」
メディアが報じない、
SNSでも誤解されている
日本の大学の現状について
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3.常ミシュラン
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【年末年始に食べたいご馳走たち】
まず、お詫び。
今年は「常ミシュラン 2025」の発表を
取りやめることにした。
いや、もともと
毎年、発表しているわけでもなく。
外食はしているのだが、
新規開拓を完全にサボっており。
とはいえ、美味しい店紹介をサボるわけではない。
忘年会・新年会がやってきた。
この時期に、ぜひ食べていただきたい
ご馳走たちをご紹介。
ふぐコース すし屋の野八(浅草)
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もう20年以上お世話になっている野八さん。
この時期は、なんと言っても、
ふぐコースがおすすめ。
てっさ(ふぐの刺身)を含む刺身の盛り合わせ、
てっちり、唐揚げ、雑炊とまさにフルコース。
てっさは昆布締めのものがあり。
てっちりは、包丁の入れ方に寿司屋のこだわりが。
寿司は五貫程度なのだが、
江戸前の魅力が詰まっている。
東京でふぐを食べるなら、野八で決まり!
黒豚しゃぶしゃぶコース 松玄恵比寿(恵比寿)
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今年、最も利用した店の一つ、松玄恵比寿。
アラカルトも楽しいのだが、
この黒豚しゃぶしゃぶコースは、
美味しいものが詰まっており。
飲み放題をつけることもでき。何かとお得。
しゃぶしゃぶのあとのスープで食べる蕎麦も最高。
イタリアンフルコース divino(水道橋、九段下)
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麹町から移転したこの店。
今年は今のところ2回利用。
大事な会食にぴったり。
フルコースに大満足。いちいち美味しい。
特に豚の頭から尻尾まで活用した前菜盛り合わせ、
一工夫したパスタが私の好み。
焼き肉の豪華盛り合わせ 平城苑(浅草)
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今年は職員とよく行った焼き肉屋さん。
この店も、約20年お世話になっており。
コースも充実しているが、
豪華盛り合わせが見た目も楽しい。
お土産用のキムチもある。
鴨うどんすき 蕎上人(浅草)
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やはり約20年お世話になっているお店。
大学の語学クラスの忘年会、
高校の蕎麦・うどん部の会合でよく使う。
アラカルトも楽しいが、
鴨肉の入ったうどんすきが絶品。
結局、またかよと思われるかもしれないが。
これらの店が好きすぎて。いつも使っていたな。
これからもよろしく。
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